| ||||||
レッドベンドは、通信経由で端末ソフトウェアなどが更新できるFOTA（Firmware Over-the-Air）システムを提供するソリューションベンダー。シャープ、NEC、東芝、三洋電機、京セラ、LG電子、モトローラ、ソニー・エリクソンなどの端末メーカーに対し、ネットワーク更新機能を供給している。国内では、端末の不具合を通信経由で改修する「ソフトウェア更新」機能などとして利用されている。 LiMoへの参加によって、LiMoプラットフォームを採用する携帯電話事業者や端末メーカーは充実したユーザー体験を実現できるとしている。 なお、2008年第1四半期、レッドベンドのFOTAソリューション「vCurrent Mobileソフトウェア」を搭載した携帯電話は世界で3億500万台に達し、搭載端末は158モデルとなった。調査会社Ovum（オーバム）のデータでは、世界のFOTAソリューション市場において50％近いシェアを獲得しており、国内でもシェア4割（レッドベンド調べ）と業界を牽引している。 米レッドベンド マーケティング部門の上級副社長であるロリ・シルビア氏は、PCカードタイプの製品やM2M（Machine to Machine）へのFOTAソリューションなどの分野は、今後成長が期待できるという。これらの搭載機器を含めて2008年第2四半期には3億6,000万台に達する見込みだとしている。 また、M2M市場への事業拡大を推進するため、レッドベンドは、複数のベンチャーキャピタルより、1,000万ドルの資金調達を行なった。資金調達に伴って、モバイル・ソフトウェア管理（MSM）のプラットフォーム担当とサービス担当、そして前述のシルビア氏の3人が経営陣として迎えられた。 国内では、ソフトウェア更新サービスなどで活用されているためか、不具合を修正する機能と判断されがちだが、FOTAのソリューションは、カーナビ向けのエンターテイメントコンテンツの追加などにも活用されている。レッドベンドでは、FOTAを利用して携帯電話にコンポーネント単位で機能やアプリケーションを追加するデモを行なうため、「MAST」と呼ばれる携帯電話型の試作機も開発。エンターテイメント分野などへのFOTAソリューションの拡大もアピールしていきたい考えだ。 レッドベンド日本法人の藤村基晴氏は、携帯電話の買い換えサイクルが長期化したことで、FOTAなどのソリューションには追い風が吹いていると話す。ここ最近、端末の不具合によるソフトウェア更新サービスの提供頻度が高くなっている。こうした状況には、開発に時間をかけられないキャリアの方針の変化もあるようだ。 レッドベンドは今後、携帯電話のFOTAソリューションのリーダーから、PCカードやM2Mなどにも事業範囲を拡大していく。国内では家庭用ゲーム機や携帯型ゲームなどでも通信対応製品が普及している状況だ。こうした新たな分野にも意欲を見せている。 ■ ＵＲＬ ニュースリリース（LiMo Foundation加入） http://www.redbend.com/japanese/news/view_article.asp?ID=541&TypeID=4 ニュースリリース（資金調達） http://www.redbend.com/japanese/news/view_article.asp?ID=542&TypeID=4 ニュースリリース（3億500万台） http://www.redbend.com/japanese/news/view_article.asp?ID=543&TypeID=4 （津田 啓夢） 2008/05/20 12:22 | ||||||
|
