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米アップルは、タッチパネルで操作するGSM方式の携帯電話の「iPhone」の新ファームウェア「iPhone 2.0」と、ネイティブアプリを開発できるSDK(開発キット)のβ版を発表した。
新ファームウェアは、「iPhone 2.0」と呼ばれており、6月末を目処に公開される予定。新たな特徴として、マイクロソフトのExchange ActiveSyncに対応し、企業内からプッシュEメール配信が行なえるできるようになる。またCiscoのIPsec VPNもサポートされる。今回のバージョンアップは、法人内のシステム管理担当者がVPNやメール、パスワードなどの設定を一括で行なえるようになるなど、法人利用を想定した内容となっている。
あわせて発表された「iPhone SDK」は、ネイティブアプリケーションを開発するために必要なツール。アプリケーションをマルチタッチで操作できるようにするなど、OSやハードウェアにアクセスできるAPI群が公開されている。SDKには、ソースコードエディタ機能やプロジェクト管理、グラフィックのデバッグが可能な「Xcode」、ドラッグ&ドロップの操作を可能にするメニュー体系を構築できる「Interface Builder」、エミュレーターが含まれる。
同社では、SDKで開発されたネイティブアプリケーションを無線通信経由で入手できるよう、「App Store」と呼ばれる仕組みを導入した。アプリケーションを販売する場という位置付けで、アプリ提供者は売上の7割を利益として受け取れる。また、無料アプリの公開も可能。
開発者向けのプログラム(iPhone Developer Program)は、2種類用意される。SDKとiPhoneのファームウェアのプレリリース版が提供され、App Storeでの販売が可能な「Standard Program」は年額99ドル(約10,200円)で、企業内の用途を前提としたアプリ開発向けの「Enterprise Program」は年額299ドル(約30,800円)。
iPhone 2.0正式版は、既存のiPhoneユーザーに対して6月末頃に無償公開される予定。iPod touchユーザーは、有償でアップデータを購入できるようになる。
■ URL
プレスリリース(英文)
http://www.apple.com/pr/library/2008/03/06iphone.html
iPhone用アプリ開発者向けサイト
http://developer.apple.com/iphone/
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(関口 聖)
2008/03/07 12:16
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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