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富士通、F1100を活用した連携ソリューションを提供

モバイルフォン事業本部・大谷信雄副本部長常務理事

ビジネス向けのF1100
 富士通は、NTTドコモが2007年度第4四半期にも投入するスマートフォン「FOMA F1100」を活用した、連携モバイルソリューションを提供すると発表した。

 「富士通は、防水や横モーションなど様々な機能を持った携帯電話投入しているが、ITソリョーション技術基盤を持ち、それと融合するのが他の携帯電話メーカーとは異なり、富士通が携帯電話事業をやる意味がある。富士通全社をあげて、F1100を起点にしてモバイルソリューションビジネスを加速させる」(モバイルフォン事業本部・大谷信雄副本部長常務理事)として、今後、法人向けの携帯電話ソリューションに力を注ぐ姿勢を示した。

 今回、発表したのは、F1100に搭載されている無線LANデュアル機能と、富士通のIPテレフォニーシステム「IP Pathfinder(アイピーパスファインダー)」および「CL5000」とを組み合わせて、1台のスマートフォンで内線、外線電話をデュアルに使用することが可能とする「内外線デュアルソリューション」など。

 「相手の居場所を管理し、社内の場合は無線LANで自動的に切り替えることで、通話料を削減するといったことが可能になる」(ネットワークサービス事業本部ネットワークフロントセンターモバイルプロジェクト推進室・鈴木寿室長)という。

 価格はIP Pathfinderと、F1100が30台の構成で、約300万円から。

 また、モバイルネットワークソリューションとして、携帯電話1台でメールやスケジュールを確認。社外からでも、セキュアな環境で、社内との情報共有やコミュニケーションを実現するほか、モバイル業務ソリューションとして、社外にいながらも報告書提出などの事務処理や、商品の発注作業などが行なえるソリューションを提供。「これまで会社に戻り、行なっていた処理を、社外から安全な環境で行なうことができ、効率化や業務のリアルタイム処理に大きく貢献できる」としている。

 さらに、Windows Mobileを利用することで、ソリューション開発にWindowsの技術者をそのまま活用できることから新たなスキルを必要としないというメリットや、専用システムを必要とすることなく、パソコンのクライアント/サーバーシステムとシームレスに連携できることからもコストを最小限に抑えられるといったメリットがあるとのこと。

 富士通が提供するIP Pathfinderは、PBXが持つ高機能、高信頼性をIP上でも維持しながら、音声、画像、データのあらゆるコミュニケーションをひとつに統合するフルSIP対応のIP-PBX。一方、CL5000は、富士通が培った音声技術を汎用OS上に移植し、リアルタイム性を確保しつつ、SIPによるモバイル環境への適用、アプリケーション連携を実現するシステム。

 また、NTTドコモから発売される富士通製のF1100は、Windows Mobile 6 Standardを搭載。112×51×16.9mmの小型化を実現。富士通としては初めてスライドタイプを実現している。

 「一般的な携帯電話の大きさでありながら、Windows Mobileを搭載したことで汎用性を持たせることに成功した。法人向けのFMC端末として活用してもらいたい。BlackBerryは、どうしてももう1台電話端末を持つ必要がある。F1100では、これ1台で通話からモバイルソリューションまでの用途で利用できる」(大谷副本部長)とした。


さまざまな顧客に対応できるとする 内線に対応するソリューション

携帯電話1台でさまざまな機能を利用 業務用に導入するメリット

ビジネスでの利用シーンを想定した「F1100」

F1100

スライド型ボディを採用

背面には指紋認証センサーを搭載
 Windows Mobileならではの視認性を考慮したユーザーインターフェイスを実現。ユーザー自身がカスタマイズ可能なワンタッチキーを4個搭載している。「内線操作では、転送、保留、応答、ピックアップという4つの操作が必要であり、それらの操作を簡便に行なえるように、ワンタッチキーをあえて4個を用意した。また、通常のモデルで採用している折りたたみ方式ではなく、スライド式としたのも、内線電話が鳴ったときに机の上に置いた携帯電話を、開いて取るというのでは操作しにくいと判断したため」(モバイルフォン事業本部先行開発統括部・木原茂統括部長)というように、ビジネスでの利用シーンを想定した設計となっている。

 電話としての利用のほか、無線LANとして802.11aを採用。また、HSDPAおよびBluetoothを搭載している。ボディカラーには、ダークワインを採用。企業向けに多い、ホワイトのカラーを避けることで、スマートなフォルムを実現することにこだわったという。

 今回のソリューション提供では、システム設計から運用、保守までのサービスをワンストップで提供し、「法人ユーザーに対して、『いつでも、どこでも、誰とでも』を実現する円滑なコミュニケーションソリューションを提供する。今後は、モバイルネットワーク端末、モバイル業務端末、内線デュアル端末という3つの観点から、製造、流通、情報・サービス、公共、金融といったあらゆる業種に向けて、提案していく。まずは、SFAとしての利用や、保守ビジネスでのフィールド活用、グループウェアなどでの利用が想定できる。一部ソリューションは将来的にはパッケージ化やSaaS化して提供していくことになる」(ネットワークサービス事業本部ネットワークフロントセンターモバイルプロジェクト推進室・鈴木寿室長)としている。

 同社では、FENICS IIによるモバイルネットワークにおけるセキュアな接続環境の実現、モバイルアプリケーションの開発、管理環境の充実、IPテレフォニーシステムの強化などを進める計画で、「将来的には、F1100によるSaaSプラットフォームの提供や電子ペーパーを活用した連携ソリューションを提供する」(鈴木室長)という。

 富士通では、2008年度は500商談、2009年度は1,000商談の受注を見込むという。「すでにプレ商談で200件程度の提案を行なっている」という。これに加えて、NTTドコモを通じた商談が別途見込まれる。

 なお、富士通では、1月21日付けでモバイルプロジェクト推進室を新設し、同推進室を中核として、モバイルソリューションに必要な人材の育成に乗り出している。


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URL
  ニュースリリース
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2008/01/28.html

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(大河原克行)
2008/01/28 13:36

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