|
|
|
モバイル業界の2008年は? CP各社が集った忘年会
|
|
|
|
|
|
左から、モデレータのスターマーク 代表取締役 林 正勝氏、ニューゲージ 代表取締役の如月 音流氏、アルカーナ 代表取締役の原田 和英氏、スクウェア・エニックス モバイル事業部 マネージャー兼プロデューサーの和智 信治氏、シリウステクノロジーズ 代表取締役の宮澤 弦氏
|
モバイル業界のコンテンツプロバイダー各社が集うイベントが都内・六本木で開催された。これは「体育会系モバイル部」として開催されているもので、大人数が集まる忘年会を兼ねた賑やかなものとなっている。今年は4社がステージに登壇し、モバイル業界の2008年を占う内容でパネルディスカッションが催された。
ステージに上がったのは、シリウステクノロジーズ 代表取締役の宮澤 弦氏、スクウェア・エニックス モバイル事業部 マネージャー兼プロデューサーの和智 信治氏、アルカーナ 代表取締役の原田 和英氏、ニューゲージ代表取締役で、ウィルポート編集長兼girlswalker.com副編集長の如月 音流氏の4名。モデレータにはスターマーク 代表取締役の林 正勝氏が登壇し、2008年に盛り上がりを見せるであろうサービスについて、各氏から意見が述べられた。
シリウステクノロジーズの宮澤氏はまず、「まだまだ行くなと感じているのはコンテンツマッチ広告。また、リッチメディア元年としておもしろいコンテンツが生まれるのではないか」と語り、広告関連のさらなる発展やリッチコンテンツの登場を予測した。一方、すでに大作ゲームなども手がけているスクウェア・エニックスの和智氏は、「BtoB、BtoCでコンテンツの二極化が進むのではないか」と指摘し、「ゲームとして、よりハイクオリティなものが出るだろう」とゲームのさらなるリッチコンテンツ化を予測した。海外事情に詳しいというアルカーナの原田氏は、主に海外事情を紹介。「コンテンツ課金が基本で、着メロ、着うたなどが検索対象」と海外コンテンツの現状を紹介し、ファストフードをさらに早く食べるというコンセプトのファストフード予約サイトなどユニークなサービスを紹介した。
ニューハーフで実は真面目な技術屋(林氏)と紹介された如月氏は、「今は技術だけならどこにでもある時代。どんなコンテンツになるかが重要で、面白いコンテンツが最新の技術である必要はない」として、よりアイデアに富んだコンテンツの制作がカギになるとした。
|
スクウェア・エニックスの和智氏は「モバイル事業部は人材募集中です」と会場に呼びかける場面も
|
|
ニューゲージの如月氏は現在に至るまでの自身のプロフィールを紹介するなど話題に事欠かなかった
|
パネルディスカッションでは来場者からの質問に登壇者が答える時間も設けられた。ボタン操作や画面などインターフェイスの今後について質問が出ると、スクウェア・エニックスの和智氏は「P905iは面白い形」と答え、ゲームと親和性の高い形状を持った端末の登場を歓迎。シリウステクノロジーズの宮澤氏は、Open Handset Alliance(OHA)が公開した携帯電話プラットフォーム「Android」に触れて、「ウチの開発者も賞金に目がくらんで(笑)、いろいろと試していた。日本で(対応端末が)出るのはもう少し時間がかかるのではないか」との見方を示した。
ややシリアスな話題としては、ゲームのリッチコンテンツ化にともなう開発費の高騰について質問が及んだ。懸念されていたのは、コンテンツ開発費が現在の10倍、あるいは100倍といったレベルになった時、現在の課金体系・ビジネスモデルのままで大丈夫なのか? というものだ。家庭用ゲーム機、最近では携帯型ゲーム機においても開発費の高騰という問題に直面しているが、ケータイゲームコンテンツにおいても同様の兆候が見られるという。
この問いに対し如月氏は、「生身の人間が感じられるものは限界があり、スペックは、ある一定以上は(コストに見合わず)いらなくなる」として、過剰なリッチコンテンツ化とは違う方向性を示唆した。
和智氏はこの問いに対して、「国内は二極化すると言ったが、顧客単価をどう上げていくかが課題。売り切りのほかに、アイテム課金などで追加で楽しみたい人には払ってもらうといったモデルを次の軸に据えていかなければいけない」と述べ、パソコン向けゲームやケータイのアバター・サービスなどでも導入されているアイテム課金がゲームコンテンツでもカギになるとの見方を示した。
このほか質疑応答では、パソコン向けサービスとモバイルサービスの垣根は無くなるか? といった質問も出された。原田氏は携帯電話の即時性、音声メッセージなどの携帯電話ならではの強みを挙げた一方で、和智氏は携帯電話が高機能化したことによりゲームコンテンツではより携帯型ゲーム機との差別化が求められているとし、携帯電話ならではの仕掛けが重要になってくるとした。宮澤氏は、SEOサービスを提供する観点からauユーザーの検索結果ページでの動向を紹介。検索結果では予想以上にPCサイトのクリック率が高いとして、「調べものはまだPCサイト。絶対的なコンテンツ量はPCサイトが多い」として、しばらくはモバイルサイトとの棲み分けが続くとした。
■ URL
シリウステクノロジーズ
http://www.cirius.co.jp/
スクウェア・エニックス
http://www.square-enix.com/
アルカーナ
http://www.arcarna.com/
ニューゲージ
http://newgauge.jp/
(太田 亮三)
2007/12/05 11:24
|
ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
|
|
|
|
|