現状では世界に3台しかないとのことだが、機能としては、リアルタイム視聴のほか、クリップキャスト(端末内の映像蓄積)やIPデータキャスト(文字や静止画のコンテンツ配信)など、MediaFLOの全機能を利用できる。ただし、試作版とあって、パソコン内に保存する映像データの著作権保護の仕組みなど、実装されていない部分もある。今回のデモでは、MediaFLOで配信されたH.264の映像データを変換して、Windows Media Playerで再生していた。
このほか展示コーナーでは、さまざまな企業からMediaFLO関連製品が紹介されていた。NEW PORT MEDIA(ニューポートメディア)では、単体でMediaFLOの受信・処理が可能なチップセットを出展していた。たとえばクアルコムが今回披露したminiUSB接続型チューナーでは、MediaFLO受信チップに加えて、映像処理を行なうためにMSMシリーズのチップセットを搭載しているが、NEW PORT MEDIAの製品は、受信と映像処理を1チップで行なえる。さらにミドルウェアまで提供するとのことで、クアルコム製のベースバンド・アプリケーションチップを採用しない携帯電話メーカーに適したチップとなっている。