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ドコモの辻村氏
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11月1日、NTTドコモは2007年度下期に発売する905iシリーズ10機種と705iシリーズ13機種、計23機種を発表したことにあわせ、都内で発表会を開催した。同社取締役常務執行役員でプロダクト&サービス本部長の辻村清行氏から905iシリーズおよび705iシリーズ全体のコンセプトなどが紹介された。
■ 「世界」「映像・エンタメ」「便利」「安心」がコンセプト
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新機種のテーマは4つ
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ドコモの国際ローミング対応エリアは、日本人が訪れる地域の99.8%をカバー
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開口一番、辻村氏は、「下期に提供する905iと705iを同時発表する。これまでドコモでは、ユーザーの声に耳を傾け、さまざまなニーズに応えられるよう頑張ってきた。端末購入方法ではバリューコースなど複数の選択肢から選べるように工夫し、料金も『ひとりでも割50』など基本料が半額になった。繋がりにくい場所も指摘してもらい、徹底的に直していく。全社的、多角的な取り組みで自信を持って発表する」と述べ、905iシリーズ、705iシリーズがユーザーからの多様な要望に応じた製品とした。
新機種群は、「世界」「映像・エンターテイメント」「便利」「安心」という4つのテーマの下、開発されている。このテーマに合致する具体的な機能としては、「世界」が国際ローミング(3G/GSM)で、「映像・エンターテイメント」がHSDPA(FOMAハイスピード)、「便利」がワンセグ、「安心」がGPSになるとのことで、国際ローミング関連では翻訳アプリを、GPSでは新たな地図サービスを提供するなど、機能にあわせたアプリケーションが用意されている。
まず、「世界」について、辻村氏は、「普段持っているケータイを海外でも使えるようにする。当社の調査では6割以上が国際ローミング機能を求めている。これは海外では常識と言える機能で、ドコモでも対応機種を投入してきたが、より多くの人に国際ローミングの楽しさを味わって欲しい」と紹介。「世界」というテーマでは、国際ローミングのほか、iエリアのグローバル版や、音声入力対応の翻訳アプリ「しゃべって翻訳」が用意されている。
続いて、「映像・エンターテイメント」は、「今後大きく伸びるであろう映像、音楽、アニメなどを楽しんで欲しい。ドコモユーザーの8割が3G端末を使っており、世界で最も進んでいる事業者の1つだと自負している。リッチなコンテンツを楽しんで欲しい」とアピールした。既存サービスの「ミュージックチャネル」に映像機能を付加した「Music&Videoチャネル」や直感ゲームの音声入力対応などが「映像・エンターテイメント」向けとされている。
「便利」については、「携帯電話は“0cmのメディア”と呼ばれることもある。身近にある携帯電話をより便利に、日常で使えるように訴求していきたい」と同氏は述べ、ドコモとゼンリンデータコムが開発した「地図アプリ」や、きせかえツールの機能拡充などを紹介した。なお、プレゼンテーションでは触れられなかったが、便利機能とされる「iD」に関しては、9月末時点でユーザー数が約430万人、決済端末が約21万台に達しているという。
また、「安心」に該当する機能としては、気象庁配信の緊急地震速報などを通知する「エリアメール」や、特定の機能だけ表示する「シンプルメニュー」、メールなどの文字サイズを大きくする「拡大もじ」などが紹介され、「もしものときに役立ち。安心できるケータイでありたい。そしてユーザーインターフェイスを改善していきたい」(辻村氏)とされた。
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ビデオクリップ(10MBのiモーション)向けタイトルが充実してきたという
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直感ゲームは音声入力対応に
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■ 905iは全部入り、705iは個性派
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主な対応機能・サービス一覧
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905iのコンセプトは「ALL IN 世界ケータイ」
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辻村氏は、フラッグシップとなる905iシリーズを「これまでの進化の集大成と言える端末」「欲しい機能を全て搭載した」「ハイスペック志向のユーザー向け」などと説明し、「ALL IN 世界ケータイ」と表現した。同氏は、「たとえばN905iは520万画素カメラを搭載し、SH905iは世界初のドルビーサウンド対応だ。そしてP905iはWオープンのワンセグケータイ。これからのDoCoMo 2.0にふさわしい端末だと思う」と自信を見せた。
一方の705iシリーズについては、従来の70Xiシリーズと同じく、全ての機能はサポートしないが、他機種にはない独特の機能を持つことから、「個性派ケータイ」とされた。
一気に23機種も発表されたことで、辻村氏は「欲しいケータイがきっと見つかるラインナップ。それぞれの好みにあった1台を見つけて欲しい」と報道陣に呼びかけた。質疑応答の際に、買い控えを懸念する声があがると「ケータイを使いこなしたいユーザーは905iを選ぶだろう。自分にあった機能だけで良いということであれば705iを選ぶ。905iではなく705iを待つ、という人がいても、ニーズに合っていれば、それで良いのではないか」と述べた。
904iシリーズが登場した頃から、ドコモは一早く905iシリーズの投入を明言し、GSMやワンセグなど高機能になるとしていた。その一方で、携帯電話番号ポータビリティ制度(MNP)では、開始から1年、3社のなかで唯一、全期間で転出超過を記録した。会見では「劣勢をどう跳ね返すのか」と質されると、辻村氏は「ドコモの時代が来たと言ってもらえるような取り組みだと思っている」と自信を見せた。
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705iは「個性が光るラインナップ」
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セカンドライフでの中継には60人ほどが参加。これは、この場所に入れる最大人数という
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■ URL
ニュースリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/071101_00.html
■ 関連記事
・ ドコモ、905i/705iシリーズ計23機種を発表
(関口 聖)
2007/11/01 20:11
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