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今回開発されたのは、急速充電に対応したリチウムイオン充電池と、高効率な非接触方式の充電器を組み合わせたシステム。充電に1時間以上かかっていたような従来のシステムと比較した場合、充電時間は10～15分にまで短縮でき、非接触方式を採用することで、手軽に、短時間で充電できるシステムの開発を目指す。 両社の開発では、主に充電池側を村田製作所が担当し、エプソンは充電器側を担当する。村田製作所は、電源回路設計技術やシミュレーション技術などに加え、高効率で大電流による急速充電が可能なリチウムイオン充電池を開発する。エプソンは、電磁誘導の原理による非接触の電力供給技術を高効率化して搭載し、ID認証や異物検知の機能なども合わせて搭載する。 両社では3年以内の実用化を目指し、共同開発を行なっていくとしている。具体的な搭載製品などは現段階で決まっていないものの、モバイル機器をターゲットに開発が進められる。
セイコーエプソン 半導体事業部 副事業部長の武田 浩氏は、電動歯ブラシなどで採用されている非接触方式が「約30％程度の伝送効率」とした上で、今回開発する充電器と充電池の組み合わせでは、70％以上の伝送効率の実現を目指すと語った。これにより、高効率・低発熱で充電時間の短縮を実現するとともに、ID認証による充電池の選別や金属物などの異物検知、異常発熱時における非伝送などの機能を搭載し、「安全性が損なわれることがあってはならない」と安全性にも配慮された設計がなされるとした。 村田製作所によれば、充電池側において、現時点で実現できる内容では、例えば携帯電話に搭載できるサイズでは従来品と同等の電池容量を実現することは難しいという。また、エプソンの武田氏は、普及に向けた動きとして「何らかの物を市場に実現したい。そうすれば応用もできて、自然とインフラができていくのではないか」と述べ、新規の市場にまずは何らかの製品を投入し、利便性の面から需要が拡大していくという流れに期待を示した。
■ ＵＲＬ ニュースリリース（村田製作所：PDF形式） http://www.murata.co.jp/news/2007/070927.pdf ニュースリリース（セイコーエプソン） http://www.epson.jp/osirase/2007/070927.htm （太田 亮三） 2007/09/27 19:23 | ||||||||||||
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