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オーバーチュア、日本でのパートナー戦略を説明

オーバーチュア ビジネスディベロップメント シニアディレクターの天畠 秀隆氏
 オーバーチュアは20日、都内で報道関係者向けに説明会を開催し、同社の今後の戦略などを明らかにした。

 オーバーチュアは検索広告のプラットフォームを提供する企業で、Yahoo! JAPANやMSN、エキサイトなどのパートナー企業を通じて広告プラットフォームを展開している。説明会では同社 ビジネスディベロップメント/パートナープロフェッショナルサービス シニアディレクターの天畠 秀隆氏が登壇し、ビジネスディベロップメント部門から同社の戦略を説明した。同氏は、ビジネスディベロップメント部門が媒体向けネットワークを扱う部門であるとし、これまであまり説明を行なう機会がなかったことから、改めて記者向けの説明会を開催したとした。

 天畠氏は冒頭、同社には3種類のユーザーがいるとし、広告主、広告を見るエンドユーザー、広告を出す媒体社の3つが、同社におけるユーザーであると定義した。

 媒体社においては、2006年頃からオーバーチュアのパートナーとなる企業の数が急速に拡大しているとし、数では300%以上の勢いで成長していることをアピールした。

 日本において、検索結果ページのページビュー(PV)に閉めるオーバーチュアの割合は約65%にも上るというデータが示され、グーグルの倍近いシェアを獲得して「日本で最大級の広告基盤を確立している」とした。

 モバイル広告に関しては、「競合他社とauとの連携で差を付けられていたが、ソフトバンクモバイルをパートナーに加えた」とキャリアとの連携で巻き返しを図っている姿勢をアピール。「ダイナミックコンテンツマッチ」など新たなサービスの投入でモバイル広告においても優位性を打ち出していく構えを示した。ただし、モバイル広告のシェアなどに関しては、現在のところ第三者機関にも参照すべき指標がないとのことで、「想定として、感覚的に差が埋まってきている」とするにとどまった。


新規サービスモデルの開拓、媒体社の拡大が重要

 インターネット広告全体における今後の展開については、「今後も現在のような成長の加速が続くかと言えば、必ずしもそうはいかないだろう」と述べ、「新規サービスモデルの開拓、媒体社の拡大が重要になる」との認識を示した。

 これにともない、これまで業界のトッププレイヤーをターゲットにしてきた同社の戦略を拡大し、「我々のポジションを変えていく必要がある」と述べて、広告主、媒体社ともにターゲットを現在より拡大させていく方針を明らかにした。

 また、広告モデルの進化についても触れ、テレビなどリアルメディアとの連携や、広告の体験をシェアできるソーシャルメディアの活用といった、「コミュニティモデルへの進化」も必要であるとした。

 そして、そのためにはより「パートナーシップが重要になる」とし、これまで同社が扱ってきた内容のみならず、よりエンドユーザーに近い領域や、幅広い業種との連携を検討していくとした。


Yahoo! JAPANの傘下になり、新たな展開

 現在は米Yahoo! Inc.の子会社である日本のオーバーチュアは、今後Yahoo! JAPANの子会社になるよう調整が行なわれているという。天畠氏からは「グループ戦略」としてYahoo! JAPANと連携したサービスを提供していく方針が明らかにされた。今後はYahoo! JAPANのサービスをオープン化して広告サービスとして展開し、パートナー企業に対しても「トラフィックの誘導やマネタイズをしっかりとサポートしていく」という。

 同氏は親会社の変更について「影響はあるが、チャンスと捉えている」としたほか、「広告主、媒体社にも儲けて頂く必要があり、エンドユーザーにはバリューを届けていかなければいけない。このバランスは今後も続けていく」と同社の基本的な姿勢をアピールした。



URL
  オーバーチュア
  http://www.overture.co.jp/


(太田 亮三)
2007/06/20 16:35

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