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携帯ディスプレイをステレオスピーカーにする新薄型モジュール

ディスプレイの脇に配された新型アクチュエータ

ディスプレイの脇に配された新型アクチュエータ

これがアクチュエータ本体

これがアクチュエータ本体
 オーセンティックは、携帯電話の液晶ディスプレイから音が出せるスピーカーシステム「SoundVu(サウンドビュー)」技術を用いた第2世代の薄型アクチュエータを発表した。同社では4月末頃よりサンプル出荷を開始する。

 「SoundVu」は、小型アクチュエータを携帯電話に内蔵し、液晶ディスプレイを覆うパネルをスピーカーにできる技術。英NXT社が開発した技術で、オーセンティックでは、かねてより「SoundVu」技術を元にした製品開発を進めており、第1世代のアクチュエータは2005年7月に発売された、東芝製端末「V501T」で採用されていた。

 当時のアクチュエータの大きさは33×5.5×4mmだったが、今回開発された第2世代版では34.5×4.7×2.4mmというサイズで、1.6mm薄くなった。薄型化を実現した要因として、同社では「無駄をなくして小型化した」と説明している。

 携帯電話に搭載される部材は、落下試験などに耐えうる性能が求められるが、オーセンティックのアクチュエータでパネルを振動させる部分はセラミックが利用されており、そのままでは衝撃に弱い。そのため、過去のアクチュエータでは衝撃から守るためのケースで囲っていた。今回は「“剛”ではなく、“柔”の考え方」(同社担当者)に設計思想を変更し、防護の役割を果たしていたケース部材を省き、小型化にこぎ着けたという。

 また、京セラからセラミック技術での協力を得ており、小型化しても再生周波数は300Hz~8kHzと、通常の円形スピーカーと同等以上の音響性能が実現されている。なお、消費電力は通常の円形スピーカーとほぼ同じ。

 コストは、円形スピーカーより高いとのことだが、円形スピーカーよりも狭小な面積で実装できる点が強み。今回のデモ展示では、横長ディスプレイの左右にアクチュエータを配し、ステレオ再生を実現していた。担当者は「ワンセグや着うたフルのニーズ増大で、たとえばソフトバンクの911SHやauのW44Sのように、端末メーカーは携帯電話を開いた時に音が聞こえやすい設計を追求している」と説明し、円形スピーカーでは実現しづらいステレオスピーカーが可能になるとアピールしていた。


薄さ2.4mmになった ワンセグなどで携帯電話のスピーカーは前面に配置される傾向に
薄さ2.4mmになった ワンセグなどで携帯電話のスピーカーは前面に配置される傾向に

第1世代のアクチュエータはV501Tに採用された 今回のアクチュエータの特徴
第1世代のアクチュエータはV501Tに採用された 今回のアクチュエータの特徴


URL
  オーセンティック
  http://www.authentic.co.jp/

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(関口 聖)
2007/03/23 14:01

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