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日本レコード協会(RIAJ)は、著作権を侵害する形で配信されている、違法な着うた・着うたフルについて、どのように利用されているかアンケート調査した結果を発表した。
調査期間は2006年11月3日~8日で、携帯電話での回答となっている。回答者は12~39歳で、有効回答数は1,036人だが、着うた利用経験の有無にあわせた補正(ウェイトバック)が施されており、補正後の有効回答数は998人となっている。
まず有料サイトの利用については、過去半年以内に有料着うたを利用したことがある人は、全体の54%を占めた。利用者のダウンロード曲数は、2~5曲が52%、1曲以下が43%、6~10曲が4%、11曲以上が1%となった。
有料サイトを使っていない人に対して「有料サイトを使うか?」と尋ねた設問では、「是非利用したい」が3.2%、「利用したい」が17.0%と、利用意向を持ったユーザー数は20.2%となった。利用しない理由としては、「価格が高い」(42.1%)や「無料サービスを利用している」(19.2%)といった回答が挙げられた。
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違法着うた配信サイトの利用率と認知率
(出典:RIAJプレスリリース)
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RIAJでは、無料で楽曲をダウンロードできる携帯サイトを「違法サイト」と定義しており、着うたが投稿できる掲示板(アップロードサイト)も違法サイトに含んでいる。一方、企業のキャンペーンによる無料コンテンツについては、「違法」としていない。
この定義は回答者にも示されているが、その上で「違法サイト」の利用率を調べたところ、全体の51%が利用経験ありと回答した。さらに「知っているが利用していない」といった回答を含めると、74%が違法サイトを認識していることになった。違法サイトを知ったきっかけは、携帯上でのWebブラウジング中が39.6%、友人からの口コミが24.4%。このうち、12~15歳という年齢層において、利用経験があるという回答は64.5%を占めており、RIAJではこれらの結果について「3人に1人が利用しており、特に10代前半において数値が高い。若年層の違法サイトに対する関心の高さがわかる」としている。
違法サイトの利用傾向を、有料サイト利用の有無で分類した場合、有料サイトユーザーの違法サイト利用率はあわせて46.7%、有料サイト非ユーザーの違法サイト利用率は23.5%となり、RIAJは「有料サイトと違法サイトを使い分けている人が多い」と分析する。
また掲示板などへの投稿(アップロード)経験率は、17.7%だが、年齢別に見ると、10代前半の数値は他の層よりも高く、続いて10代後半、30代前半の経験率が高い。また違法着うたのダウンロード曲数や、利用者数の推定値などを元に、RIAJでは、違法着うたの年間ダウンロード数は2億8,700万以上と見ている。さらに違法着うた利用者の有料着うたおよびCD購買傾向を尋ねた結果を元に、「違法サイト利用者は有料着うたやCDの購入機会が減少する傾向にある」との見方も示されたほか、音楽には著作権があるという概念は7割以上のユーザーが知りつつも、8割のユーザーは罪悪感を感じないとの結果が出されている。
■ URL
プレスリリース
http://www.riaj.or.jp/release/2007/pr070129.html
(関口 聖)
2007/01/29 12:55
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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