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発表会で提示された唯一の資料
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ソフトバンクモバイルは、新料金プラン「ホワイトプラン」を発表した。基本使用料は月額980円で、通話料などはゴールドプランとほぼ同等の内容。ただし、ゴールドプランに付いていた200分の無料通話分は付属しない。
ホワイトプランは、基本使用料が月額980円の料金プラン。1時~21時の間はソフトバンク同士の通話料は無料で、それ以外の通話料は30秒21円。
2G、3Gを問わず加入でき、ゴールドプラン加入の際にあるような「新スーパーボーナス」加入必須などの付帯条件は無い。既存ユーザー向けの受付は1月11日から、新規ユーザーについては1月16日から受付を開始する。
3Gの場合のメール通信料は、ソフトバンク宛が無料、それ以外は1通3.15~210円、ウェブ通信料は1パケット0.21円。他社宛のメールの送受信やウェブの利用にあたっては、S!ベーシックパック(月額315円)への加入が必要となる。
2Gの場合のメール通信料は、ソフトバンク(電話番号)宛のスカイメールが無料(それ以外は1通3.15円)、ロングメールが1通8.4円、スーパーメールが1パケット0.315円、ウェブ通信料は、6/5シリーズが1パケット0.315円、4/3/2シリーズが1KB2.1円。スカイメールの送受信、ロングメールの送信以外の利用にはS!ベーシックパック(月額315円)への加入が必要となる。
利用できるオプションサービスなどは、すべて従来のサービスと同じで、割賦販売の「スーパーボーナス」、定額パケットの「パケットし放題」などのオプションサービスは、任意に利用できる。継続割引や家族割引といった割引サービスも、既存のプランと同じ条件で利用できる。
■ プレゼン資料1ページのみ、発表会も異例のシンプルさ
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ソフトバンクの孫氏
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ホワイトプランの発表会には、ソフトバンク 代表取締役社長の孫 正義氏が登壇した。
発表会で孫氏は、「料金プランというと、各社ともにわかりにくいという批判がある。ゴールドプランも、※印が多すぎてわかりにくい、という指摘を受けたのも事実。今回はそういったことをふまえて、※印のいらない、一切付帯条件のつかない、シンプルな料金体系にした」と語り、「基本使用料 980円/月」「ソフトバンク同士 通話料無料(1~21時まで)」「上記以外の通話料 21円/30秒」という3つの条件が記された資料を提示した。
さらに「今回の発表は、プレゼン資料もシンプルにした。資料も、このページで終わり。そういう発表会」と語り、発表会場の笑いを誘いつつ、プレゼンテーションを締めくくった。
プレゼンテーションに続く質疑応答で、既存のゴールドプランなどとの棲み分けについて質問されると、孫氏は、「ゴールドプランは200分の無料通話があるなど、それなりに存在意義があるので、今後も継続する。ただしホワイトプランは、ほとんどのニーズに応えられるので、当分はホワイトプランが主力商品になると考えている」と語った。一方で今後の展開については、「通話料金については、月額いくらかのオプションで、21円/30秒からいくらか安くなる、ということも検討しているが、複雑なオプションなどは大半の人には不要だろう、ということで、今回はシンプルにまとめた」と述べるにとどまった。
質疑応答の中で孫氏は、ゴールドプランの利用実績にも触れ、「ゴールドプランには200分の無料通話が付属するが、それを使い切る人はほとんどいなかった」と語り、無料通話を省いたホワイトプランを企画した意図を示した。
こうした低料金で採算がとれるのか、という質問に対しては、「巨大な利益を上げることはできないが、ユーザーが増えることで、健全に採算がとれると考えている」と語った。
また、ホワイトプランには何か付帯条件が隠されているのでは、というような懐疑的な質問も多く寄せられたが。それに対して孫氏は「もう前回(ゴールドプランの発表時の0円問題)で、余計な※印があるとかえって客の不信感をあおると十分に学習した。今回は※印が要らないように苦労した。何のひっかけもなし、言葉通りのもの。身内で言っている冗談だが、パン食主義になるぞ、と言っている。※(コメ)印を見るだけで引いてしまう」と冗談半分に語り、会場の笑いを誘った。
さらに「経営的な面では精一杯がんばって、ユーザーの支持が得られるようにする。ユーザーの支持なしに長く成功が続く事業はない。本当にユーザーに支持されたい、喜んでもらいたい、正真正銘、そういった気持ちでやっている。前回もそういった気持ちだったが、なかなか配慮不足・準備不足の点があり、十分に伝わりきれなかった。今回はそうした反省をふまえ、正真正銘の直球勝負を挑んでいく」と、ホワイトプランにかける意気込みを語った。
■ URL
ニュースリリース(PDF形式)
http://broadband.mb.softbank.jp/corporate/release/pdf/20070105j.pdf
(湯野 康隆, 白根 雅彦)
2007/01/05 15:45
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