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ノキアの技術戦略説明会、近距離通信「Wibree」の戦略も明らかに

ノキア・コーポレーション 上級副社長 兼 最高技術責任者のテロ・オヤンペラ氏
 ノキア・ジャパンは、都内で記者向けに技術戦略に関する説明会を開催した。ノキア・コーポレーション 上級副社長 兼 最高技術責任者のテロ・オヤンペラ氏が同社の技術戦略について説明を行なったほか、ノキア・リサーチセンターの活動や新規格の「Wibree」(ワイブリー)の戦略についても説明が行なわれた。

 オヤンペラ氏からはノキア全体の技術戦略が語られた。同氏はテクノロジーが人と人をつなぐ重要な要素であるとした上で、新しい技術が新しい市場を創造し、成熟した市場ではコストの優位性に貢献するとした。ソフトウェアプラットフォームにオープンなシステムを採用している点も特徴に挙げ、第3者のイノベーションを取り込めるなどの様々な要素が集まることで総合的な価値を高めているとした。

 同氏からは技術戦略の大きな柱として、「インターネットの取り込み」「ソフトウェアプラットフォームとアプリケーション」「一貫性のあるアーキテクチャ」「マルチラジオの製品化と進化」の4つが示された。インターネットに関しては、「移動環境での利用が広がっている」と今後さらに携帯電話からのインターネットの利用が進むとの見方を示し、「携帯はパーソナルで、位置情報も取得できるようになっており、パソコン以上に新しいことができる」とモバイルインターネットの可能性を語った。

 このほか、オープンソースの採用によるさまざまな機能を持ったソフトウェアの取り込みや還元、コミュニティへの貢献などについて触れられたほか、デュアルバンド製品の小型化を例に、実装技術についても積極的な開発が行なわれているとした。


技術戦略における4つの優先事項 無線技術の向上もアピール

ノキア・コーポレーション Corporate Strategy, Technology Out-licensing 責任者のハッリ・テュリマー氏
 ノキアが発表した近距離無線通信規格「Wibree」については、ノキア・コーポレーション Corporate Strategy, Technology Out-licensing 責任者のハッリ・テュリマー氏から説明が行なわれた。

 同氏はWibreeについて、その必要性を「超低消費電力の近距離無線通信規格では、オープンな標準が無いから」と説明。各国の周波数政策や、現存する規格それぞれのプロトコルの互換性の問題などから、この分野における製品の難しさを指摘するとともに、新しいオープンな規格の必要性を説いた。

 しかし同氏は、「主張したいのは、WibreeはBluetoothにとって代わるものではないということ」と述べ、Bluetoothと競合するものではないことを強調。超低消費電力が求められる分野を補完する規格であると位置付け、Bluetooth対応端末であれば特別なアンテナがいらないことや、Bluetoothにも対応したデュアルモードのチップも開発中であるとした。低消費電力の性能については、アプリケーションに依存する割合が高いとしながらも、Wibreeのみのチップと最適化されたアプリケーションを用いた場合、Bluetoothと比較して最大で1/10まで低電力消費化できるという。

 Wibreeではスポーツ、健康、医療、エンターテインメント、オフィスやモバイルアクセサリなどさまざまな用途が想定されているとし、従来と比べてより幅広い対応製品の登場を窺わせた。

 Wibreeに対応するチップは2007年春にもサンプル出荷が開始される見込みで、2007年度末には同規格に対応した商品が市場に登場する予定。また、Bluetoothとのデュアルモードチップも2008年に投入される予定であることが明らかにされた。


スポーツや健康、医療分野などさまざまな活用を想定 出荷までのロードマップも示された

ノキア・リサーチセンター東京 所長の中川 義克氏は「さまざまな要素が融合することでインパクトのある革新が生まれる」とする ノキア・リサーチセンターで開発され、製品に採用された技術

技術は「旧来のテレコム式からITウェイに変わる分岐点に来ている」(中川氏)とした ノキア・リサーチセンター東京の成果など


URL
  ノキア・ジャパン
  http://www.nokia.co.jp/

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(太田 亮三)
2006/10/26 15:48

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