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KDDI中間決算は増収増益、小野寺氏がMNPへの意気込み語る

 KDDIは、2006年度中間決算(2006年4月~9月)を発表した。あわせて同社では、都内で記者会見を開催し、代表取締役社長の小野寺正氏が決算概要を説明した。また同氏からは、24日に開始される携帯電話の番号ポータビリティ制度(MNP)に向けた見解などが語られた。


利益、前年同期比3割以上の伸び

KDDI小野寺氏

KDDI小野寺氏

中間決算の概要

中間決算の概要
 KDDI全体の連結決算では、営業収益が1兆6,048億円、営業利益は2,295億円、当期純利益は1,360億円となった。営業収益は前年同期比9.3%増と堅実な成長を遂げた一方、営業利益は同37.7%増、当期純利益は同34.1%増となっている。また、通期業績予想に対する進捗率としては、営業収益は48.7%、営業利益は72.2%となっている。

 小野寺氏は「収益・利益ともに当初の予定通り。MNPの動向が読み切れておらず、現時点では通期業績の修正は行なわない。11月、12月の動向を踏まえた後、第3四半期決算の頃には、修正するかどうか判断できるだろう」と説明し、今後の業績については、慎重な見方を示した。

 セグメント別に見ると、移動体通信事業(au・ツーカー)の営業収益は、1兆2,834億円(前年同期比5.7%増)、営業利益は2,428億円(同23.9%増)、当期純利益は1,448億円(同22.8%増)となった。

 固定通信事業の営業収益は3,624億円(前年同期比26.6%増)、営業利益はマイナス168億円、当期純利益はマイナス85億円となった。赤字ではあるが、前年同期よりも赤字幅は改善された結果となっている。


連結決算のデータ 移動体通信事業
連結決算のデータ 移動体通信事業

固定事業 設備投資
固定事業 設備投資

第2四半期のオペレーションデータも

解約率は0.95%に

解約率は0.95%に

コミッションに変化なし

コミッションに変化なし
 決算にあわせて公開された各種データでは、2006年第2四半期におけるau事業のARPUや解約率などが明らかにされている。まず、解約率は、前期(第1四半期)から0.09ポイント減少し、0.95%となった。

 また販売コミッション総額は1,290億円で、平均単価は37,000円、端末販売台数は352万台となった。MNPの開始が販売価格に影響を与えるかどうか、という点について小野寺氏は「当社では、コミッションについては一切変更しない。MNPだからといって、店頭販売価格が安くなったり、値上げしたりするといったことはない」とコメントした。

 また、ソフトバンクがスーパーボーナスなど新たな販売形態を導入したことに関しては、「報道を見る限り、恐らく割賦販売に一本化したかったのだろう。私の考えとしては、販売チャネルが大きく変化しない限り、現行の販売方法やビジネスモデルの変更は、販売店に多大な影響があると思う。販売店も当社のパートナーで、ともにWIN-WINの関係にしなければならず、パートナーさんだけをいじめては良い結果とならない。当社としては、今のビジネスモデルが変わらない限り、現行スタイルのまま続けていきたい」とした。

 ARPUについては、無料通話の繰越分が120円計上されたこともあり、前期より110円下がり、6,700円となった。その内訳は、音声が4,700円、データが2,000円で、前年同期と比べると、音声は600円減、データは110円増、合計490円減となっている。なお、CDMA 1X WINユーザーのARPUは、8,850円(音声5,400円、データ3,450円)となった。前期よりも220円減少しているが、小野寺氏は「WINユーザーは増加しつつあり、ミドル層・エントリー層も入ってきており、全体のARPUは下がり気味。ARPU減少の要因としては、無期限繰り越しやMY割などが浸透したためだろう。ただ、傾向としては音声通話の利用が少し減ったと見ている」と語った。

 WINのユーザー数は、9月時点で1,077万人に達した。このうち、パケット通信料定額プランを利用しているのは、79%に達しているという。また1年間で販売される端末のうち、7割程度がWIN端末という。

 また7月よりEZwebで提供されているGoogle検索については検索結果から公式サイトへの誘導数が増加しており、検索結果の次にアクセスするページとしては、公式サイトが22%、一般サイトが47%、パソコン向けサイトが31%にのぼっている。検索回数そのものが、導入以前と比べて約3倍に増加。さらに検索キーワードに連動するアドワーズ広告による収入は、7月と8月の結果を比べると、3割増という結果となり、小野寺氏は「アドワーズ広告は今後も成長するだろう。彼らのビジネスモデルから見て、まだまだ伸びると見ている」と述べた。

 このほか、端末コストについては、KCPの導入によって前年度を下回る見込みであることも明らかにされた。小野寺氏は「端末の単価は1割程度下がっている。高機能化は進めるが、コスト削減を進めているため、端末価格は動かない」とした。また、同社では、7月にクアルコム・三洋・東芝と統合プラットフォームの開発に取り組むと発表しており、2007年中にも、同プラットフォームを採用した機種を投入する考え。小野寺氏は「今後、さらに端末調達価格は低下するだろう」と語った。


ARPUは微減 WINのユーザーは1,077万人に
ARPUは微減 WINのユーザーは1,077万人に

Google検索の利用動向 アドワーズ広告への期待感も示された
Google検索の利用動向 アドワーズ広告への期待感も示された

MNPに向けた意気込み

下期の課題

下期の課題

MNPに向けた意気込みも語られた

MNPに向けた意気込みも語られた
 今後の課題について小野寺氏は「KDDIとしてブランド力強化や顧客満足度の向上などに取り組むほか、FMBC(Fixed Mobile & Broadcast Convergence)型サービスの開発を行なう。移動体事業については、MNPなどユーザー獲得を強化し、Rev.Aなどインフラの強みを活かして、競争上の優位性を堅持していく」とした。

 MNPの開始を4日後に控えたタイミングでの会見とあって、報道陣からはMNPに関連した質問が多く寄せられた。まず価格競争については、これまで通り、KDDIから仕掛ける考えがないことが改めて説明され、価格以外での拡充を図る姿勢が示された。小野寺氏は「既にMY割の導入や、長期契約割引の改定などを行なっており、“MNPが開始されてから価格競争”という形ではなく、“MNP導入決定で価格競争”という形だと言うべきだろう」と語る。

 事前予約サービスの動向については「具体的な数値は明かせないが、想定通りと見ている。MNPについては、これまでも申し上げてきた通り大きなチャンスと見ている。」(小野寺氏)という。同氏は、「若いユーザー層だけではなく、これまで動けなかったビジネス層などが移ってもらえれば非常にありがたい」と語った。

 MNPでどの程度ユーザーが動くのか、小野寺氏は「規模を推測するのは非常に難しい。ただ、短期的な数値は意味がないと考えている。MNPは今後、永遠に続く制度で、ユーザーの動きとしては、年間割引などのタイミングがある。1年~2年経たなければ、実利用者数は判定できないのではないか。とはいえ、利用規模が10%とした場合、2年間で900万人という規模になる。単純に考えると1年間で450万人。当社の純増数は1年間で200万人ちょっとであり、そこへ450万人という規模が加わるというのは、いかに大きな数値か、理解してもらえるだろう。10%ではなく、5%でも200万人になるが、規模がどうなるか不明だが、流動数は大きいと見ており、そこに期待して現在頑張っているところだ」と述べた。


端末について

端末コスト削減の見込みも語られた

端末コスト削減の見込みも語られた
 例年よりも多くの機種が発表されているが、これについて小野寺氏は「ユーザーの多様なニーズに応えるため、増加傾向なのは当然。今後は新プラットフォームによって、機種が増えても単価は上がらないと見ている。スマートフォンについては、ニッチマーケットと見ており、現在の当社ではニッチよりメイン層を狙いたいと考えている。ただ要望はあり、具体的なことは決定していないが、検討は進めている」とした。

 豊富なカラーバリエーションと薄さをアピールするソフトバンクやNTTドコモの端末群について意見を求められた小野寺氏は「端末の販売総台数はある程度わかっている。その上で色・機種を増やせば1つあたりの数を減らすことになる。メーカーは部材を大量に抱えておらず、1機種だけヒットというケースには対応できない。当社の機種数・カラー数は他社より少ないかもしれないが、機種毎にターゲットをきちんと決めユーザーに適した物を提供している。“急にユーザーの好みが変わったから、この色が足りなくなった”ということを防ぐ考え。単純な増加ではない。また薄さについても、今回の新機種ではW44Kが薄さ15mmとなっているが、これも強化ガラスを使って強度を上げている。単純に薄ければ良いというわけではない」と述べて、安易なバリエーション強化とは一線を画す姿勢をアピールした。

 またワンセグについては「auは、他社よりも積極的に対応しているつもり。放送と通信の融合は今後ますます進むと見ている。どのようなシーンで最も役立つか、それは災害時。携帯電話は、災害時になると、一斉にトラフィックが増えて規制せざるを得なくなり、ユーザーに迷惑をかけてしまう。ワンセグ対応になることで、放送で災害情報が伝えられるというのが一番のメリットだと思う」とした。

 また同氏は「Google検索のデータを見ても、テレビ番組で取り上げられたワードがよく検索されている。ワンセグばかり見て通信時間が短くなる、という心配はないと思っている」とも述べた。

 今後の機種にワンセグが標準搭載されるかどうか、小野寺氏は「最初はチップセットが高価だったが、第2世代のチップになってコストダウンしてきた。ユーザーからの要望が強ければ、標準搭載の可能性は十分あると思っている」とした。

 このほか同社からは、関連会社のDuogateを100%子会社化した上で吸収合併することが発表されている。合併契約書は11月1日に締結され、2007年1月4日付けでmedibaとエキサイトが保有するDuogateの株式を買い取るという流れになる。なお、Duogateが手掛けるPC向けポータル事業は、今後、KDDI自身が運営する形になる。



URL
  KDDI 投資家情報
  http://www.kddi.com/corporate/ir/


(関口 聖)
2006/10/20 19:15

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