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ソニー、スライドキーボードを備えた無線LAN搭載の「mylo」

mylo
 ソニーは、スライド式キーボードを備えたIEEE 802.11b無線LAN搭載端末「mylo(COM-1)」を12月中旬に発売する。予定販売価格は約45,000円で、ソニーのオンラインショップ「ソニースタイル」および提携店を通じて販売する。

 myloは、「my life online」の頭文字を取った造語で、米Sonyでは9月より販売が開始されている製品。約65,000色表示が可能なバックライト付きの2.4型QVGA液晶ディスプレイやQWERTY式のスライドキーボードに加え、IEEE 802.11b準拠の無線LAN機能とブラウザも搭載。ソニーでは同製品を「パーソナルコミュニケーター」と位置づけている。

 OSはLinuxベースで、1GBのフラッシュメモリを内蔵するほか、メモリースティックDuoスロットも搭載。保存した静止画や音声、動画ファイルなどが再生できる。無線LANを利用したインターネットにも接続可能で、コミュニティサービス「PLAYLOG(プレイログ)」との連携機能をはじめ、SkypeやGoogle Talkといったソフトを搭載し、内蔵のマイクやスピーカーを利用してインターネット電話サービスなども利用できる。また、PCとの連携用にUSBポートも備えている。

 無線LANのセキュリティはWEPとWPAをサポートし、周囲のSSIDを検知する機能も備える。なお、AOSSやらくらく無線スタートといった無線LANの設定システムは非搭載で、WEPキーなどは手動で入力する必要がある。なお、携帯電話・PHSといった無線LAN以外の通信手段は、いまのところ対応の予定はないという。

 本体サイズは123×63×23.9mm(幅×奥行×高)で、重量は150g(バッテリ含む)。バッテリーはリチウムイオン充電池を採用し、音楽再生時で約45時間、インターネット接続時で約7時間、Skype通話時で約3時間。充電は付属のアダプタのほかUSB充電にも対応し、AC充電は満充電まで約3時間、USB充電は約4時間。携帯電話などで使われる平型10ピンのヘッドセット端子も搭載する。


mylo本体。手の平に収まる程度の大きさ QWERTY式のスライドキーボード

本体下部に早送り操作などのスイッチ 本体上部にUSBとヘッドセット端子

本体左側に無線LANと電源のスイッチ。ディスク部分をスライド操作する 右側面にはボリュームやホールドスイッチ

本体右側に操作キーを配置 背面にはリチウムイオン充電池

PSPとサイズ比較 スライドキーボードのぶん、myloのほうがやや厚みがある

日本語入力や予測変換に対応。プレイログとの連動機能も

ホームメニュー画面
 ハードウェアの仕様は米国で発売されたものと同一だが、ソフトウェア面が日本向けにカスタマイズされている。米国版では日本語表示は可能なものの日本語入力は非対応なほか、メニューもすべて英語表記だった。日本ではメニューが日本語に改められるほか、日本語の入力も可能。予測変換機能も用意されている。

 搭載アプリケーションも変更されており、米国と日本で仕様が異なるYahoo!メッセンジャーは非搭載。代わりにレーベルゲートの運営するコミュニティサービス「プレイログ」との連動機能が用意された。

 プレイログはブログやメッセージ送受信、足あとといったSNS機能を実装したサービスで、PCで再生した楽曲のデータを他ユーザーと共有できる点が特徴。myloでも、再生した楽曲をプレイログのデータにインターネット経由で送信できるほか、ブラウザを利用してプレイログを表示することも可能。プレイログに寄せられたコメントをmyloに通知する機能も用意されている。

 搭載ブラウザのメーカー名は非公開だが、画面の拡大・縮小や画面幅に最適化して表示する機能などを搭載。CookieやJavaScriptは対応するが、JavaおよびFlashの表示には対応していない。

 再生できるファイル形式は、静止画がJPEG/BMP/PNG、音声がMP3/ATRAC/WMAで、動画はメモリースティックビデオフォーマットのMP-4。静止画は付属のユーティリティを使うことでPNG/TIFFファイルもmylo再生用に変換する。なお、音声ファイルのDRMはOpenMGに加えてWM DRM 10もサポート。説明員は「OpenMGとWM DRMをサポートしたポータブルプレーヤーは初めてではないか」としている。


プレイログとの連動機能。再生した楽曲データを送信できるほか、ブラウザでプレイログにアクセスできる ブラウザ機能。メーカー名は非公開だが操作感はOperaに近い

楽曲再生画面。ジャケット表示にも対応。WM DRM 10対応でナップスターが利用できる可能性も 動画のメニュー画面

チャットやmylo間での楽曲再生などコミュニケーション機能も充実

Skypeが利用できる
 SkypeとGoogle Talkはソニーが独自にカスタマイズしたソフトウェアを搭載。Skypeではテキストチャットやボイスチャットに加えて、一般加入電話に発信できる「SkypeOut」やボイスメール、ファイル転送機能、複数ユーザーとのマルチチャット機能なども搭載する。Google Talkはテキストチャットのみで、ボイスチャットには対応しないが、再生中の音楽タイトルを共有できる機能を搭載する。

 mylo同士で楽曲をストリーミング再生できる「Ad Hoc アプリケーション」も搭載。mylo端末内に保存されている楽曲を別のmyloから再生でき、他のmyloで楽曲を再生されているときも、自分のmyloで別の楽曲や動画を再生するなど他のアプリケーションを起動できる。また、Ad Hocで再生した楽曲もプレイログの再生データとして記録される。なお、WMA DRMの楽曲やメモリースティックDuo内の楽曲はストリーミング再生できないほか、インターネット経由での再生、動画の再生も非対応。

 コミュニケーション機能では「What's Up」という機能も用意。これはGoogle Talk、Skype、Ad Hoc アプリケーションでオンラインになったユーザーを一括してアイコン表示するというもの。任意のアイコンを選択し、チャットなどのコミュニケーションが楽しめる。

 アプリケーションは画像を表示中に音楽を再生するといった同時利用も可能。また、画像や音楽再生中にSkypeやGoogle Talkでメッセージを受信した場合もアイコンで通知され、メニューからSkypeやGoogle Talkへすぐに移動できる。


ファイル送信やマルチチャットなど機能は豊富 SkypeOutにも対応。ただし国番号は手動で入力する

チャット画面。予測変換にも対応 Google Talk

SkypeやGoogle Talkなどのオンライン状況を一括表示できる「What's Up」 画像表示中に楽曲を再生できる

他のmyloの楽曲をストリーミング再生できる「Ad Hoc アプリケーション」 Ad Hoc アプリケーションで楽曲を再生

ファイルマネージャー機能 コピーや削除もmyloのみで操作できる

設定画面 無線LAN設定画面。登録したSDIDは自動で接続される


URL
  ニュースリリース
  http://www.jp.sonystyle.com/Company/Press/061018.html
  ソニースタイル
  http://www.jp.sonystyle.com/
  米Sony、W-ZERO3ライクな無線LAN通信端末「mylo」[PC Watch]
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0808/sony.htm


(甲斐祐樹)
2006/10/18 20:55

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