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NTTドコモ夏野氏
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12日に開催されたNTTドコモの903iシリーズ発表会では、同社執行役員でプロダクト&サービス本部 マルチメディアサービス部長の夏野 剛氏からプレゼンテーションが行なわれた。
冒頭、同氏は「(新機種が発表されるシーズンでは)これまで当社が最初に発表してきたが、今回はトリを務めることになった。MNP(携帯電話の番号ポータビリティ制度)では、ドコモが守りに入る、と思われているかもしれないが、今回の新機種群を見てもらえば、我々が一番攻めていることがわかる。“これはどうかな?”と思うようなサービスを含め、他社にあるサービスは全て搭載しており、最も競争力があるように仕上げている。これまでで最も自信があるシリーズ」と述べ、903iシリーズの出来映えをアピールした。
■ 新機種の発売時期は?
今回発表された新機種群の発売時期だが、903iシリーズ6機種は10月後半から順次登場するという。HSDPA対応機種やワンセグ対応機種は2007年以降に、SIMPUREシリーズ2機種と、N902iLは年内と夏野氏から案内された。なお、SIMPURE L1については、11月上旬にも登場する可能性があるという。
■ FOMAの現況
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iDやDCMXの利用状況
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ゲームアプリも順調に推移しているという
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まず夏野氏は、FOMAを巡る最新状況の紹介からプレゼンテーションをスタート。それによれば、クレジットブランド「iD」が利用できる店舗・スポットは、今年度内に15万カ所まで増大する。また、DCMX加入者数は、10月11日時点で86万契約に達しており、同氏は「11月には100万に達する」との予測を示した。
また、iモードコンテンツ関連では、ゲームジャンルのユーザーが1,300万人に達し、市場規模は400億円、ゲームアプリは5,000本に及ぶことが明らかにされた。デコメールについては、2006年8月に送受信された数が1億通に達したことに触れた夏野氏は、「900i投入時には注目されなかったが、若年層には大人気のサービスとなった。対応機種を持つ10代女性ユーザーの7割がデコメールを利用している。2年間で大きなサービスに育った」と述べた。
このほかiチャネルは現在590万契約となり、今週中にも600万契約に達する見込みであることや、プッシュトークのユニークユーザー(月1回以上使うユーザー)が対応機種を持つ人のうち8%となっており、夏野氏は「そんなに悪い数字じゃないと思っている。対応機種が増えれば数字は伸びるだろう」とした。なお、プッシュトーク対応機種の累計販売数は、2006年9月末時点で約800万台となっている。HSDPA向けに提供されているミュージックチャネルについては、契約数が13,400件で、対応台数のうち3割を超える利用率となっている。また、基地局数は、1年間で1.5倍に増加させる最中とのことで、同氏は「エリアについても自信がある。今回の自信の背景の1つ」と語った。
■ 903iの新機能について
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903iでは、さまざまな新機能が追加される
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903iシリーズの新機能を紹介する際、ナップスター対応に触れた夏野氏は「私自身、タワーレコードで無給の役員を務めているが、10月3日のスタート以来、1週間の利用状況を聞いてみたところ、サブスクリクションで200万曲ダウンロードされており、予想以上となった。これは大きなインパクトで、音楽ユーザーに広がっていくサービスだ」とした。
9月28日のソフトバンク新機種発表会で、孫正義氏が「ユーザーはケータイで音楽を聴かない」と発言したことに対して、コメントを求められた夏野氏は「さまざまなデータがあるが、ユーザー全員が音楽再生機能を使うわけではない。ただ、ナップスターは、“こうすれば聞きやすくなる”という一例だ」と述べた。
またFeliCaチップが新バージョンになったことについては、「FeliCaチップ、社内ではFaver(フェイバー)と呼んでいるが、これが2.0になって、容量が3倍になった。トルカの機能拡張では、IDの割当も可能で、簡単な会員証としても利用できる。また、携帯電話同士で、かざして電話番号などの交換ができるようになっているが、これまでで一番簡単な伝送手段だ。ただ、通信速度は赤外線より遅く、まずは電話番号などで利用できるようにしている。もちろん、相手の電話番号を受け取りたくない、と拒否できる。携帯電話を隠せば良いだけだ」と説明した。
903iシリーズという主流モデルに標準搭載されることになったGPS機能だが、夏野氏は「ドコモのGPSは使われるサービス」と自信を見せる。
同氏は「ナビ機能についても充実させており、各機種にプリセットしている。キッズケータイ向けに提供してきたイマドコサーチは、親御さんが契約することもあり、20万以上の契約と、端末台数以上の利用数となっており、今回の903iシリーズでも利用できる。GPS関連でiモードHTMLに、住所タグを追加するほか、GPS活用のゲームアプリも登場する」と語り、位置情報をベースに、多彩な展開で利用促進を図る考えを示した。
■ 703iシリーズも一瞬披露
今回は903iシリーズなどが発表されたが、同社社長会見では2006年度中に、計20機種以上の投入が明らかにされている。これに関連して、夏野氏は「今後は703iシリーズが出て、トータルで20機種以上になる」と述べて、703iシリーズになるという2機種を公開した。
同氏は、「1つは折りたたみ型で薄さ12mm以下、もう1つも薄型でビジネスユーザーが胸ポケットに入れても邪魔にならない」と、薄さをアピールしていたが、今回はおまけ、として詳細は明らかにされなかった。
夏野氏は、MNPに向けた意気込みとして、「携帯電話を買う時、皆さん、あれもこれもと考えるだろうが、全てを思いつくことはできない。903iにはかなりの機能が盛り込まれており、“あの機能がなくなった”ということがない。つまり、買って損はないケータイはドコモ。もちろん1人1人全て満足というわけではないので、後悔する人の割合が少ないのではないか」と語っていた。
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薄さ12mm以下という703iシリーズの1つ。メーカーは不明
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703iシリーズの1つ。こちらもメーカーは不明
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■ URL
ニュースリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/20061012.html
■ 関連記事
・ ドコモ、903iシリーズなど秋冬モデル14機種
(関口 聖)
2006/10/12 21:26
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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