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NTTドコモが発表した903iシリーズでは、新機能の搭載や従来機能の拡張が図られている。本稿ではハードウェア関連の新機能を紹介する。 ■ 903iシリーズ6機種にGPS機能
GPS機能を活用する機能としては、SH903iなど一部機種で撮影写真のExifに位置情報を付加できるほか、他のドコモの携帯電話宛に地図サイトへアクセスできるURL付きメールを送信できる。また、2007年4月からは警察・消防などへ緊急通報する際に、位置情報を通知できるようになる。 GPSで位置検索しにくい屋内などの場所では、基地局とのやり取りによって、位置情報を取得できる。都心部ではiエリアよりも細かな区切りで場所を探り当てられるようになっており、誤差は100m程度。郊外では、その誤差は広がることになるという。 GPSを活用したセキュリティサービスとして。新たに「ケータイお探しサービス」が提供される。これは、携帯電話を紛失した際に、ドコモユーザー向けWebサイト「My DoCoMo」経由で自分の携帯電話の位置を検索できる。自分の携帯電話として登録した端末のみ探せるようになっており、ファミリー割引を契約している場合を含め、他のユーザーの端末は検索できない。携帯電話から他の携帯電話を探す場合は、これまでキッズケータイ（SA800i）向けに提供されてきた「イマドコサーチ」を利用することになる。 「ケータイお探しサービス」の利用料は、1回につき315円。2007年6月末までは無料で利用できる。903iシリーズだけではなく、キッズケータイやSA702i、SA700iSでも利用できる。 GPS機能に関連し、iモードのHTMLには、住所を規定するHTMLタグが追加され、iモードサイトやトルカから、クリックするだけで地図へアクセスできるようになる。
■ FeliCaチップ、新バージョンで容量3倍に
また、903iシリーズ以降のおサイフケータイ向けサービスとして、「iCお引っこしサービス」が提供される。これは、機種変更や修理の際に、ドコモショップで手続きすることで、FeliCaチップ内のデータを次のおサイフケータイへ一括して移行できるというもの。手続きとしては、ドコモショップに設置されている専用端末を利用することになるが、端末故障の場合は、同社の顧客情報管理システム「ALADIN」を通じて、データ移行する形となる。 完全な移行となるため、それまで使っていた機種に、おサイフケータイ関連アプリのデータを残すことはできない。また、ドコモのサーバーにバックアップするといったこともできない。万が一、移行中にデータが消失した場合、何らかの補償が行なわれることはない。ただし、電子マネーなどは、携帯電話側だけではなく、サーバー上にもデータが記録されている。可能性は低いと見られるが、仮に「iCお引っこしサービス」利用中にデータが消失した場合、一括移行はできなくなるが、各サービスプロバイダで手続きすることで、テータを回復できる場合がある。 新バージョンのFeliCaチップでは、アドホック通信モードがサポートされており、対応機種同士であれば、かざすだけで電話帳や画像、トルカを送受信できる。送受信する際は、従来の赤外線通信と同じく、データを選んでから送信ボタンを押す、という流れになっている。また、やり取りできるデータの種類は、端末メモリ内に保存できるものだけで、これまでの赤外線通信と同じ。電子マネーなどFeliCaチップ内のデータは送受信できない。903iそのものがFeliCaのリーダーライターになったとも言えるが、パソコンに接続しても、パソリ（PaSoRi）のようなリーダーライターとしては機能しない。 また、902iシリーズから採用され、クーポンなどを取得できる仕組み「トルカ」も新FeliCaチップによって機能が拡張されている。トルカのデータそのものに利用期間、あるいは利用回数の制限が設定できるほか、他のユーザーへ渡せないように、再配布不可指定が可能。これまではリーダーライターにかざすと、トルカを取得するという形のみだったが、903iシリーズでは、端末内のトルカをリーダーライターに読み込ませることもできる。 なお、プリセットされるおサイフケータイ関連アプリは、DCMXとiDの2種類。これまで搭載されてきたEdyはプリセットされない。
■ スムーズな解除が可能なセキュリティ手段も
似た機能として、P903iでは「あんしんキー」が同梱され、端末のロックおよび解除で利用できる。特定省電力無線によって、P903iとあんしんキーを連携させ、キーが遠くにあると、端末のロックがかかるというもの。 デフォルトではオフとなっているが、設定によって約8m/20m/40mと、一定の距離内にあんしんキーがあれば、ロックが解除され、あんしんキーとP903iが離れると、端末操作とFeliCaチップがロックされる。P903iとあんしんキーの紐付け方法は、あんしんキーに割り当てられた4桁の数字をP903iに登録するだけ。これにより、周囲にP903iユーザーが存在しても問題なく利用できるという。あんしんキーを紛失した場合、P903iのロックは暗証番号で解除できる。また、オプション品としても販売されるため、再び入手することもできる。あんしんキー単体の価格は未定だが、「数千円程度になる見込み」（担当者）という。
■ 903iシリーズは3Gローミング対応 このほか、ハードウェア関連の特徴として、903iシリーズ6機種で、海外のW-CDMAエリアで利用できる「3Gローミング」に対応している。また、D903i、F903i、D903iTV、F903iX HIGH-SPEEDの4機種では、企業や自治体が発行したクライアント証明書をダウンロードして、SSLや電子署名などに利用できる「オリジナル証明書機能」も利用できる。 ■ ＵＲＬ ニュースリリース http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/20061012.html ■ 関連記事 ・ ドコモ、903iシリーズなど秋冬モデル14機種 （関口 聖） 2006/10/12 19:09 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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