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ドコモ中村社長、「20機種以上の新端末を投入する」と発言
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NTTドコモ 中村社長
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NTTドコモの中村維夫社長は、28日、社長定例会見を行ない、2006年度下期に20機種以上の新端末を投入する計画を明らかにした。「年間では50機種程度の端末を投入することになり、過去最高の機種数となる」(中村社長)とした。
中村社長によると、「90Xi系で6機種、カメラが付属しないSIMPUREで2機種、キッズケータイのカラーバリエーションの投入、70Xi系で10機種を投入するのに加え、テレビ機能搭載モデルを現在の1機種から3機種に増やす」としており、具体的なラインアップにも言及した。
90Xi系とは、903iシリーズとなり、「ハイエンドモデルを積極的に展開したい」としたほか、HSDPA対応モデルについても、「第4四半期には2、3機種を投入する予定で、現在、最終的な調整をしている」という。
また、無線LAN機能を搭載したN900iLの後継機種についても、「来年早々には出していきたい」とした。
中村社長自らが、新端末投入計画を、機種数まで含めて事前に公表するのは異例のこと。10月24日に開始される(MNP)携帯番号ポータビリティを前に、au、ボーダフォン(ソフトバンクモバイル)が相次いで新端末を発表。これに対して、ドコモも戦略的な新端末の準備をしていることを強調した格好だ。
「この2年間に渡って、MNPに向けて準備をしてきた。いよいよ1カ月を切ったな、というところだ。これまでの2年間は、料金、端末、サービスの面で、お客様の方を向いたものを提供できているか、という点で棚卸しができた、いい機会でもあった。MNPは、ドコモにとって、攻めなのか、守りなのか、と言われるが、どちらにしても、料金、端末、サービスに味付けをしていくことが基本になる。ネットワークが切れるのでは話にならない。また、日本のお客様にすばらしいといっていただける端末が必要であり、満足していただけるコンテンツや、要求に応えられるアフターサービスも必要。こうした総合力で勝負したい。ゲームコンテンツでは、すでに先行しており、音楽でもキャッチアップできた。新端末では音楽の強みも打ち出したい。こうしたさまざまな要素が揃って、初めて攻めることができる」とした。
なお、9月10日からスタートしているMNPの事前予約に関しては、「静かな船出」と表現。現時点では、大きな影響が出ていないことを示した。
だが、「8月の解約率が0.60%と過去最低の水準となっており、これは、MNPを控えたものと見るのが自然。年間で0.85%の解約率になると想定しており、通常は2,500万台程度が販売される端末数も、今年は2,570万台程度になるだろう」と、今後、MNPの影響が及ぼす影響に触れた。
■ HSDPA端末は3万台超える出荷に
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発売から1カ月で30,000台以上、販売されたN902iX HIGH-SPEED
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一方、8月31日から東京23区を対象にサービスを開始したHSDPAに関しては、「順調にスタートを切れた。1カ月で34,000台を販売しており、対象エリアが限定されていることを考えると、そこそこで推移している。10月末には、全国県庁所在地をはじめ主要都市での利用が可能になるほか、都内では国道16号線内まで広がることから、販売に弾みをつけたいと考えている。利用しているお客様からは、iモードがスムーズに利用できる、従来のものよりも使い勝手がいい、という声が出ている」とした。
FOMAのエリア拡大については、屋外で10,800局、屋内で3,000局の設置を目指しているが、「屋内、屋外をあわせて、計画に対して50%を超える進捗率。予定通りに進んでいる。MNP開始までにムーバのカバー率を越える方向で進めている」と語った。重点地域として、JRの駅前、駅周辺への基地局設置のほか、大学、短大、高専などへの設置も、「ほぼ今月中には完了する」としている。
また、FOMAのカバー率拡大を効率的に行なうために、新聞広告を利用して、つながらない地域をユーザーから通知をしてもらうキャンペーンを展開。「1回目の告知では約7,000件の声が集まった。このうち約6割が基地局を設置する予定のエリアだった。これをまたやっていきたい」とした。
おサイフケータイに関しては、8月末で1,550万端末に拡大。DCMXについても昨日時点で80万会員となった。ドコモのiDと、Suica、QUICPay、Edyなどが利用できる共有端末を来年早々に出荷することや、ファミリーマート、ローソンでも端末機を全店に設置するなど、「さらに利便性が拡大することになる」と期待を寄せた。
Googleへの対応については、検索窓を用意することを示しながら、「こうしたサービスが増加することで、フルブラウザの使い勝手がよくなってくるだろう。そうなると、次の課題は、いまの従量制の状態を『どう定額制にするか』ということになってくる」と、料金体系の見直しへと発展する可能性を指摘した。
さらに、販売店施策にも触れ、「ドコモショップは、現在、約3,000店舗だが、これはもう少し増やすことができる。量販店での販売にも力を入れたい。現在、併売店と呼ばれる店舗が販売数量の5割以上を占めているが、当社としては、ドコモショップと量販店に力を注ぎたい」とした。
なお、ユニバーサルサービス基金については、「まだ決めてない」としながらも、「答申を踏まえると、7円をご負担いただく方向になるだろう」との見解を示した。
■ URL
NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/
(大河原克行)
2006/09/28 18:38
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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