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左からマイクロソフトの眞柄泰利執行役常務、ビットワレットの宮沢和正執行役員、インテルの町田栄作取締役
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マイクロソフト、インテル、ビットワレットの3社は13日、非接触ICカード技術「FeliCa」を利用した個人認証やEコマースの普及を図る「スマートデジタルライフ推進プロジェクト」を共同で推進すると発表した。マイクロソフトやインテルが展開するプラットフォームを利用して、FeliCaの普及を促進する考えだ。
推進プロジェクトでは、FeliCa対応オンラインサービス数の増加、PCおよびその他の情報端末のFeliCa対応の促進、FeliCa利用サービスモデルの創出とECの活性化、といった3つの目標を掲げる。FeliCaの技術・マーケティング情報の提供、「FeliCa」対応PCの共同プロモーション、FeliCaの利用環境整備やマーケティングを共同で推進する。
具体的には、1年後に、FeliCa対応オンラインサービスを現在(1,400サイト)の2倍に、FeliCa対応ハードウェアを現在(年間300万台出荷)の3倍に、FeliCa決済によるオンライン取引高を現在(年間数百億円)の2倍に増やすという。なお、3社のほかにアマゾンジャパンやソニー、シャープ、ニフティ、USENなど35社がプロジェクトの賛同企業として名を連ねている。
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「スマートデジタルライフ推進プロジェクト」の1年後の目標
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プロジェクトに賛同する企業の一覧
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■ インテルやマイクロソフトのプラットフォームを活用してFeliCaを普及
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インテルのプラットフォームでFelicaを活用したサービスや利用形態を普及させていく
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13日に開催された説明会では、マイクロソフト、インテル、ビットワレットの3社が、「スマートデジタルライフ推進プロジェクト」における各社の取り組みを説明した。
インテル事業開発本部の町田栄作取締役は、「消費者をターゲットにした『Viiv』、オフィスを対象にした『vPro』、モビリティを重視した『Centrino Duo』など、インテルが手がけてきたプラットフォーム戦略と非接触ICカードの親和性は極めて高い」と述べ、FeliCaを利用した新たなサービスや利用形態を普及させていく考えを明らかにした。
非接触ICカードの活用例としては、事前にお気に入りのサイトをFeliCaに登録することで、キーボードやマウスに触れずに普段見ているサイトにアクセスできるという「タッチ&ビュー」を紹介。また、海外のスーパーマーケットで実際に導入されている事例として、RFIDタグが貼られた商品を、非接触ICカードリーダー/ライター機能を搭載するカートに入れるだけで、自動的に合計金額が算出され、カートに搭載された端末で決済も行なえるという「タッチ&バイ」を紹介した。
ビットワレットの宮沢和正執行役員は、ユーザーによる操作がほとんど不要でオンラインショッピングを楽しめるという、FeliCaを活用した事例を紹介。それによれば、FeliCaにあらかじめお気に入りのECサイトのURL、ユーザーのID・パスワード、商品購入に必要な住所などを登録しておくことで、ユーザーはFeliCaリーダー/ライターにカードをかざして、商品を選ぶだけで、FeliCa技術を採用した電子マネー「Edy」による決済が行なえるという。宮沢執行役員は、「スマートデジタルライフを推進することで、Eコマースの利用率をすべての世代で高めていく」とした。
マイクロソフトOEM統轄本部の眞柄泰利執行役常務は、「安心、安全、簡単で、誰でも利用できるな決済や個人認証を普及させていきたい。我々が、FeliCaを使った決済や個人認証などの分野で、PCの新しい活用シナリオを創出して示すことが重要」と抱負を述べた。
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Felicaを使うことで、従来よりも簡単にEコマースを利用できるようになるとう事例
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2005年のFelica利用件数は、1億2,000万件を超える
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■ URL
ニュースリリース(マイクロソフト)
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2716
ニュースリリース(インテル)
http://www.edy.jp/press/html/060613.html
ニュースリリース(ビットワレット)
http://www.edy.jp/press/html/060613.html
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