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ドコモ、最大3.6Mbpsの高速通信方式「HSDPA」導入

HSDPAサービスの特徴を説明するドコモ前田氏

HSDPAサービスの特徴を説明するドコモ前田氏
 NTTドコモは、FOMAの新サービスとして、2006年夏頃に従来よりも高速なデータ通信が可能な「HSDPA」を導入すると正式に発表した。対応機種として、NEC製の折りたたみ型音声端末「N902iX HIGH-SPEED」と、モトローラ製のPCカード型データ通信端末「M2501 HIGH-SPEED」が用意される。

 HSDPAは、第3世代携帯電話の規格である3GPPで定められたW-CDMA方式の高速通信版。その名称はHigh Speed Downlink Packet Accessの略称で、その名が示す通り、受信速度が高速化されているのが大きな特徴。

 HSDPAの規格上では、下り最大14.4Mbpsという通信速度が実現可能となっているが、今回ドコモから提供される対応機種では、下り最大3.6Mbpsという通信速度となっており、従来のFOMAが下り最大384kbps(F2402では上下ともに384kbps)だった点と比べると、10倍の高速化が実現されていることになる。

 対応機種を購入するユーザーは、事前の申込や新たな利用料などは必要なく、従来の料金プランのままでHSDPAサービスが利用できる。パケット通信料割引サービスであるパケットパックや、パケット通信料定額サービスのパケ・ホーダイも利用できる。なお、「N902iX」にはフルブラウザも搭載されているが、こちらは従来と同じく、定額対象外となっている。また、パソコンに接続して通信した場合も定額対象外となる。

 同社では、HSDPA対応エリアのことを「FOMAハイスピードエリア」と名付けており、サービス開始時は東京都23区内から展開され、2006年度末には全国人口カバー率で約70%の達成を目指すという。

 また、HSDPA対応機種向けのサービスも用意されており、「N902iX」では、夜間に最大25MBの音声コンテンツをダウンロードして楽しめる「ミュージックチャネル」や、最大5MBのiモーションダウンロードおよびストリーミングが可能となっている。

 11日に開催された発表会場の席上で、プレゼンテーションを行なったプロダクト&サービス本部マルチメディアサービス部 コンシューマサービス企画担当部長の前田 義晃氏は、「どんどん使っていただくために、これまでと同じ料金体系で提供することにした。フルブラウザなども高速化されたことで、さらに使いやすくなるだろう。今後もHSDPA対応機種を投入していく考えで、(無線LANサービスの)Mzoneとは補完的な関係になる。今後のラインナップがHSDPA対応機ばかりになるかどうか、あるいはエリア展開については、ユーザーの動向やニーズを見て、検討していくことになる」と語っていた。

 なお、対応機種のうち、「N902iX」について別記事を参照されたい。


モトローラ製カード型端末「M2501」

M2501

M2501

会場では試作機が展示。高速通信をアピールするようなデモは披露されなかった
 「M2501 HIGH-SPEED」は、PCカード型のデータ通信専用HSDPA対応端末。PCカード(TypeII)準拠で、W-CDMA方式のほか、GPS/GPRS方式(900/1800/1900MHz)もサポートされており、海外でも69の国と地域で国際ローミングによるパケット通信サービスが利用できる。

 通信速度は、FOMAハイスピードエリア内で下り最大3.6Mbps、上り最大384kbpsで、通常のFOMAエリア内であれば送受信ともに最大384kbps。このほか、回線交換による64Kデータ通信も利用できる。対応OSはWindows 2000/XPで、現在のところ、Mac OSへの対応予定はないとのこと。電源(5.0V)はパソコンのカードスロットから供給される。

 国内ではFOMAプラスエリア対応となっており、2GHz帯および800MHz帯をサポート。ただし、東名阪で展開される1.7GHz帯には対応していない。パッケージには、専用ソフトが同梱されており、パソコンにインストールすれば、音声通話やテレビ電話も利用できる。音声通話機能については、海外132の国と地域で利用できる。

 本体には、イヤホンマイクジャックのほか、外部アンテナを接続できる端子が設けられている。会場の説明員によれば「M2501を何らかの機器に内蔵させる場合、外部アンテナに繋げるというニーズに対応するため(外部アンテナ接続端子を)設けている」と説明しており、ノートパソコンに装着して利用する場合は、外部アンテナなしでも問題ないとしている。

 大きさは約130×54×18mm(最薄部5.2mm)で、重さは約75g。


M2501の特徴 M2501は海外でも利用可能
M2501の特徴 M2501は海外でも利用可能

背面
背面 FOMAカード用スロット

イヤホンマイクジャックと外部アンテナ接続端子
イヤホンマイクジャックと外部アンテナ接続端子 イヤホンマイクジャックは丸形


URL
  ニュースリリース
  http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/20060511a_6.html
  M2501 製品情報
  http://www.nttdocomo.co.jp/product/relate/m2501/

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第189回:HSDPA とは


(関口 聖)
2006/05/11 20:16

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