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今回の合意を受けて両社では、デジタル家電統合プラットフォーム「UniPhier（ユニフィエ）」に、スクウェア・エニックスが開発したミドルウェア「SEAD Engine」を共同で組み込み、2007年3月までにデジタル家電におけるシームレスなコンテンツ利用の技術やノウハウを構築する。 「UniPhier（Universal Platform for High-quality Image Enhancing Revolution）」は、2004年9月に松下がコンセプトを発表したデジタル家電統合プラットフォーム。ネットワークを介したコンテンツのダウンロードやアップロードに対する著作権保護やDRMといったセキュリティ機能や、3Dグラフィックスの描画にも対応したエンジンを搭載している。 同プラットフォームは、テレビやレコーダといったデジタル家電、携帯電話端末、カーナビゲーション製品などに利用が可能。松下ではすでに、2006年に発表・発売したテレビ「VIERA」の一部製品や、ワンセグに対応した携帯電話「FOMA P901iTV」にUniPhierを採用している。 「SEAD Engine（Square Enix Application on Demand Engine）」は、デジタル家電や組込機器に対してグラフィックスやサウンド、非同期通信などの双方向アプリケーションを実現するための統合ミドルウェア。スクウェア・エニックス子会社のUIEvolutionが開発した「UI Engine」がベースになっている。
■ デジタル家電に対するコンテンツ提供の可能性に期待
一方で、「複数のプラットフォームにコンテンツを移植する際には莫大な費用が発生し、普及の足かせになっていた」と発言。さらに、テレビ向けに対するコンテンツ提供は「コストが合わないため、考慮の対象外だった」という。 和田氏は「UniPhierに対して、我々が開発したSEAD Engineを提供することで、すべてのプラットフォームを統合できる利便性、拡張性の高い土壌ができるのではないか」と語り、デジタル家電に対するコンテンツ提供が可能になる点を強調した。 両社ではUniPhierへのSEAD Engineおよび3Dグラフィックス技術の共同開発を進め、2006年上半期にプロトタイプを完成させる予定。その後、開発・利用環境の構築フェーズを経て、他企業に対する提案を含め、2007年下期にはソリューション提供を開始する考えだ。 発表会では、VIERAのシステムLSIをベースにしたという評価ボードを用いた、3Dグラフィックの技術デモンストレーション映像も披露。松下電器産業の古池進代表取締役副社長は、「メモリ容量は異なるが、現在世に出ている製品で使用されているものだ」とコメント。和田氏は「これでゲームが作れるというわけではなく、こういうレベルの表現力が可能である」と述べ、今回の共同開発によって得られるプラットフォームの広がりに可能性を示した。 「思想的な考え方に共感した」と和田氏が発表会中に発言したように、現時点でUniPhierとSEAD Engineによる具体的な展開に関しては確定していない。ただし、古池氏は「まずは環境構築という話になるが、テレビや携帯電話の一部機種にSEAD Engineを利用できるのではないか」とした。また、こうした取り組みによって「技術的にもテレビはリビングの中心になり得る製品だと考えている」と述べた。
■ ＵＲＬ ニュースリリース http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn060407-1/jn060407-1.html 松下、デジタル家電用の統合プラットフォーム「UniPhier」[AV Watch] http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040901/pana1.htm フレッツ向けISPフリーのIPv6対応映像配信サービス「オンデマンドTV」［BroadBand Watch］ http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/8781.html （村松健至） 2006/04/07 20:25 | ||||||||||||||||||||||
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