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SIMPUREシリーズ
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特徴はシンプルでコンパクト
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NTTドコモは、同社の国際ローミングサービス「WORLD WING」に対応した新FOMA端末「SIMPURE」(シンピュア)シリーズの2モデル「SIMPURE L」「SIMPURE N」の開発を発表した。製品投入時期は4月以降となる予定で、端末価格はFOMA 70Xiシリーズよりも安くなる見込み。
型番は、SIMPURE LがL600i、SIMPURE NがN600i。FOMAの600iシリーズという新たなポジションとなり、コンパクトな端末にシンプルな機能を特徴に、「SIMPLE+PURE」を合わせた「SIMPURE(シンピュア)」と名付けられている。
発表された2端末は、メールやWebのiモードサービス、カメラ機能、iモーション、テレビ電話機能、504iシリーズ相当のiアプリなど、ドコモ端末の基本機能に対応し、これにW-CDMAおよびGSM/GPRS(900/1800/1900MHz)方式の国際ローミング機能をサポートしている。
なお、従来のFOMAエリアよりもより広範なエリアをカバーできる「FOMAプラスエリア」には非対応で、着うた、キャラ電(受信は可能)、Vライブなども利用できないので注意が必要だ。
■ メガピクセルカメラ搭載の「SIMPURE L」
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Cotton Pink
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SIMPURE Lは、130万画素CMOSカメラを搭載したLG電子製の折りたたみ型端末。韓国メーカーのLG電子が国内携帯電話市場に参入するのは初めて。auのパンテック&キュリテル製CDMA 1X端末「A1405PT」、ボーダフォンのサムスン電子製3G端末「804SS」に続く韓国メーカーの参入となる。
基本機能を搭載し、カメラ機能にフォーカスした端末となり、ヒンジ部のカメラは回転式を採用する。メインディスプレイは、2インチ、176×220ドット、65,536色のTFT液晶、サブディスプレイは1.17インチ、96×96ドット、65,536色の有機ELを搭載。miniSDカードスロットを装備し、1GBタイプまでサポートする。
約280種類の顔文字がプリセットされ、入力した文字に合わせた感情の顔文字が候補に表示される。また、「ばいばい」などの文字を入力すると、対応した絵文字が連続して出てくる「絵文字熟語」機能も用意される。
国際ローミングサービス「WORLD WING」に対応し、国内で利用する電話番号やメールアドレスがそのまま海外でも利用できる。海外での利用を想定し、通貨や長さといった単位を手軽に変換できる「単位変換ツール」や、待受画面に日本と任意の都市の時刻を同時に表示できる「デュアルクロック表示」なども用意されている。
大きさは89×47×25mmで、重さは120g。連続待受時間は、W-CDMAの場合、静止時で550時間、移動時で450時間、GSMの場合で500時間。連続通話時間は、W-CDMAの場合で200分、GSMの場合で350分。連続テレビ電話時間は150分。ボディカラーはCotton Pink、Casual Red、Stone Blackの3色が用意される。
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Casual Red
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Stone Black
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もう一方の側面にはカメラシャッターボタンや平形イヤホン端子
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ヒンジ部
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外部接続端子は通常のFOMA端末に搭載されているものと同形状
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回転式の130万画素カメラ
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ボタン配置
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メインディスプレイ上部には型番が記載されている
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待受画面。「デュアルクロック表示」起動中
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背面ディスプレイはさまざまなアニメーションが楽しめる
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メニュー画面
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メールメニュー
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顔文字を手軽に利用できる
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単位変換ツール
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海外での買い物に便利だという
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■ FOMA最小ボディの「SIMPURE N」
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RED
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SIMPURE Nは、FOMA最小となる69ccというサイズを実現したNEC製の折りたたみ型端末。カメラは内側・外側ともに有効画素数31万画素、記録画素数30万画素のCMOSカメラを搭載。外部メモリには非対応。背面のカメラ付近には、着信時や通話時に光る背面イルミネーションを装備する。
ディスプレイは1.9インチ、176×220ドット、65,536色のTFT液晶を装備し、背面サブディスプレイなどは搭載されない。端末を開いた際の横からのシルエットが特徴的で、流れるような曲線ラインとなっている。ボディの外側には光沢のある塗装が施されている。
このほか、日本語入力および予測変換システムには、ATOK+APOTが採用される。こちらも国際ローミングサービス「WORLD WING」に対応する。
大きさは92×44×19.2mm、重さは95g。連続待受時間は、W-CDMAの場合、静止時で350時間、移動時で250時間、GSMの場合で250時間。連続通話時間は、W-CDMAの場合で140分、GSMの場合で170分。連続テレビ電話時間は90分。ボディカラーはRED、WHITE、BLACKの3色が用意される。
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WHITE
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BLACK
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側面部。平形イヤホン端子を搭載。付近の両側面にスピーカー(モノラル)を搭載
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側面部にカメラのシャッターボタン
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ヒンジ部
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背面部にカメラを搭載
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ディスプレイの下にテレビ電話用の自分撮りカメラを装備する
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横からみた形状が特徴的
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背面部には小さくN600iの文字。
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メニュー画面
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■ SIMPUREシリーズでボトムユーザーの移行を促進
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ドコモのプロダクト部長の永田 清人氏
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発表会のプレゼンテーションには、NTTドコモのプロダクト&サービス部 プロダクト部長の永田 清人氏が登壇。フラッグシップの90Xiシリーズに対し、SIMPUREシリーズは70Xiシリーズと同じスタンダード端末に位置づけられ、今回はさらに機能を絞り込んでシンプル化し、国際ローミングをサポートしたという。
ターゲットとなるのはPDCユーザー。ドコモでは、PDCからFOMAへの以降をさらに加速させるため、現在20%程度を占める20Xiシリーズや25Xiを利用しているユーザーや、31.4%を占める50Xiシリーズユーザーにも訴求していきたい考えだ。
発表会では、これまでスタンダードに位置づけられてきた70Xiシリーズとの棲み分けについての質問も飛んだ。700iシリーズが登場したのは2005年2月と約1年前、永田氏は「50Xiのユーザーが自然に移行できる70Xi。それからだいぶ時間が経ち、もっとシンプルで20Xi/25Xiユーザーの移行を促すものが今必要ではないかと考えた」と述べており、PDCのボトムユーザーのFOMAへの移行を促進させたい考えを示した。
また同社では、国際ローミングに対応したことで、海外での利用を想定した2台目の端末を求める層にもアピールしたいとしている。端末に合わせて、2台目需要を狙った料金プランなどが提供されることはないとのことだが、国際ローミング対応にはそうした意図もあるという。
このほか、国際ローミング対応端末として一足早く発表され、発売が延期となっているノキア製「NM850iG」については、現在ソフトウェアの最終調整中とした。
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新シリーズのポジショニング
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PDCのボトムユーザーのマイグレーションを促す
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基本機能対応
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国際ローミング対応
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■ URL
ニュースリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/20060306a.html
(湯野 康隆, 津田 啓夢)
2006/03/06 15:22
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