同社が開発中の次世代PHSは、時分割方式(TDMA/TDD)に加えて、無線LANやWiMAXなどでも用いられているOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplex Access)を活用する通信方式で、上下ともに20Mbps以上という通信速度の実現を目指しているという。
1月に取得した実験局免許では、2.3GHz帯、5MHz幅という帯域を使って、東京・虎ノ門に基地局1カ所を設けて、1方向に向けて電波を発している。次世代PHSの規格は、細部まで詰められていないものの、現状では、周波数帯は1~3GHz帯、周波数幅は5~20MHz幅、変調方式としてBPSK~256QAM、音声コーデックはSIP準拠といった規格が想定されており、現在のPHSにも用いられているアダプティブアレイやSDMAに加えて、MIMO(Multi Input Multi Output)も導入されるという。また基地局展開は、従来のPHSと同じく、細かく基地局を配置するマイクロセルになる。なお、現行のPHS規格は、1.9GHz帯を利用し、周波数幅は300kHz幅、アクセス方式はTDMA/TDDで、音声コーデックはG.726 ADPCMで、フレーム長や変調方式は次世代PHSと同様となっている。