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三洋とノキア、携帯事業で新会社設立

三洋電機 常務執行役員の鵜狩 武則氏、ノキア・ジャパン代表取締役社長のタイラー・マクギー氏
 三洋電機とノキアは、CDMA方式の携帯電話事業を展開する新会社の設立に向け、交渉を行なっていると発表した。両社では2006年第2四半期に最終合意書に調印、第3四半期に新会社の運営を開始する計画。14日には都内で記者会見が開催され、概要が説明された。

 新会社は、三洋電機・ノキア双方のCDMAに関する事業を分離・独立し統合する形で設立される予定。詳細はまだ決定されていないが、双方の事業部が持つ技術や資産が共有できる形で統合され、日本を含め世界の市場に向けた商品開発を行なっていく。

 ブランドは、三洋とノキアの両ブランドがこれまでどおり使用される予定で、新会社の主要な事業部もこれまでの事業部が配置されている場所と同じになる見込み。

 三洋電機は日本市場において、CDMA方式の携帯電話をKDDI向けに供給しているが、これは今後新会社が開発・提供することになる。北米市場でスプリント向けに供給している製品についても同様。ノキアの世界レベルでの端末供給能力やブランド力を活かすことで、世界市場でのさらなる飛躍を目指す。

 ノキアは、三洋が日本市場で展開している高機能製品の技術開発力や北米市場での通信事業者との関係を得ることにより、日本市場を含めCDMA市場のさらなる強化を図る。


両社のCDMA事業を分離・独立させて統合する 世界のCDMA市場でトップシェアを狙える新会社が誕生することになる

会見を行なう三洋の鵜狩氏とノキアのマクギー氏

両社の強みは補完関係にあるとした
 14日の記者会見では、三洋電機から常務執行役員 パーソナルエレクトロニクスグループ テレコムカンパニー社長の鵜狩 武則氏が、ノキア・ジャパンから代表取締役社長のタイラー・マクギー氏が出席。ニューヨークからは電話にてノキア モバイル・フォン CDMA事業部 上級副社長のティモ・イハモーティラ氏も会見に参加した。

 鵜狩氏は、新会社について「CDMA市場のシェアで3位のノキアと6位の三洋が合わさることで、シェア1位のサムスンと並ぶ。それぞれの補完関係を繋ぎ、シェアトップからさらに飛躍を目指す」と述べて、世界市場への意気込みを明らかにした。

 同氏は三洋の強みを「技術開発力」「顧客対応能力」、ノキアの強みを「ブランド」「部品調達能力、サプライチェーン」とし、新会社では補完関係にあるこれらの強みを融合できるとする。マクギー氏も「三洋が私たちのビジネスを補完してくれる」と述べて、両氏から新会社における補完関係の成立と有効性が強調された。

 新会社の設立経緯について問われた鵜狩氏は、「2005年の5~6月頃からスタートした話。三洋から持ちかけ、両者が歩み寄った結果」とした。

 同氏は「日本の携帯電話メーカーならどこでもそうだろうが」と前置きした上で、「日本市場で先進的な製品を展開しても、コストパフォーマンスが悪くなっており、国内の携帯電話事業は苦しくなっている。世界のメーカーは二極化が進んでおり、このままでは年間5,000万台~7,000万台を出荷するトップメーカーに置いていかれる」と日本メーカーの置かれた立場を指摘。「日本でがんばっていくにも、どうしようもない状況。この状況を脱出したかった」と述べて、日本の携帯電話メーカーとしての苦悩を覗かせた。

 また同氏は、「日本メーカーの多くが世界市場で失敗したが、これらの多くはGSM。新会社で手がけるCDMA2000は世界的に普及したGSMからステップアップできるもの。BRICsを中心に発展してきており、ここに注力しなければいけない」として、「新会社でノキアと補完し合いながら、広く戦っていきたい」と意気込みを述べた。

 新会社で新たに開発される製品については、イハモーティラ氏が「研究開発、新技術をバックにして、お互いで強みのあるものを入れていきたい」と述べたほか、注力していく市場について「少なくとも韓国では展開するだろうし、世界の全ての市場を狙う」とした。端末の年間出荷台数については当初が3,000万台程度からになる見込みで、鵜狩氏は「早期に5,000万台に乗せるのが目標」とした。

 なお、三洋電機が主にNTTドコモ向けに端末供給しているW-CDMA事業については、三洋電機の本体に残る。このことについて鵜狩氏は、「CDMA2000の事業は、初めての協業として成功することがまず目標。良い結果になると信じている。W-CDMAはFMCへの有効な武器として育てていきたい」などとした。


ノキアはCDMA端末を世界中の市場で展開 CDMA市場は今後も拡大するとした


URL
  三洋電機 ニュースリリース
  http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0602news-j/0214-2.html
  ノキア ニュースリリース(英文)
  http://press.nokia.com/PR/200602/1034612_5.html

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(太田 亮三)
2006/02/14 15:14

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