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国民生活センター、国際ローミングでのトラブルに注意呼びかけ

 国民生活センターは、海外で携帯電話を利用した場合、利用料が高額だったり、SIMカードの利用方法が周知されていなかったりしたために、苦情件数が増大しているとして、具体的なトラブルの事例を案内するとともに、電気通信事業者協会(TCA)に対して相談窓口の設置などを求める文書を発表した。

 同センターによれば、消費者から寄せられた携帯電話関連の苦情で、国際ローミングサービスや国際電話などに関連した件数は2001年度~2005年度の5年間で349件に達している。2005年度の件数は、2004年度と比べて倍増しているとのことで、件数自体は多くないものの、今後増加する可能性が高いことなどを踏まえ、情報提供を行なうことにしたという。

 国内で利用するシーンが多い携帯電話だが、海外でも利用できる機種が登場しているほか、3G端末ではバッテリー裏などに装着されているSIMカードを海外専用機種に差し替えることで、海外でも利用できるようになっている。また海外専用の携帯電話を旅行中だけ借り受けられるレンタルサービスも用意されている。

 同センターに寄せられたトラブルの事例としては、「着信料が発生する場合があるとは知らなかった」「国内専用の携帯を持っていったが盗難され、SIMカードを他の端末に装着したと見られる通話料が発生した」「海外対応の機種なのに渡航先で使えなかった」などが挙げられている。

 これらのトラブルにより発生した、消費者に対する請求金額は、10~50万円の割合が全体の23.2%と最も多く、100万円以上のケースも5件あったという。

 「SIMカードを差し替えると、自分自身のものとは異なる携帯電話を利用できる」「パンフレットなどに誤解を招く表示がある」「利用料などの説明が不十分」といった点が問題と指摘されており、同センターでは総務省に情報を提供するとともに、TCAを通じて、携帯各社に「新しいサービスは積極的に説明して欲しい」「SIMカードを差し替えても不正利用を防止できるPINコード(暗証番号)の設定方法の周知を図って欲しい」「海外でのトラブルに対応できる窓口を設置して欲しい」と要望をまとめている。



URL
  国民生活センター 報道資料
  http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20060110_2.html


(関口 聖)
2006/01/11 12:19

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