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ドコモ、“ケータイ都市”デザインコンペの優秀作を発表

最優秀賞を受賞した、刀禰尚子、飯島敦義の両氏による作品
 NTTドコモは29日、「第1回 DoCoMo“ケータイ空間”デザインコンペ」の表彰式を開催、将来の都市環境と携帯電話の関わりについて、建築デザイン分野からアイデアを募るコンテストの優秀作品を発表した。最優秀賞には刀禰尚子、飯島敦義の両氏による、通話者の周辺空間を視覚化するアイデアを盛り込む作品が選ばれた。

 DoCoMo“ケータイ空間”デザインコンペでは、第1回目のテーマとして「ケータイ都市」を指定。携帯電話のある世界を意識した都市のあり方について、A1サイズの用紙に納まる設計図面やCG、建物透視図などを募集した。9月26日の締切までに、34カ国から全530点の作品が寄せられている。

 最優秀賞は、日建アクトデザインの刀禰尚子、日建設計の飯島敦義の両氏による作品が受賞。通話者の頭上に、声の大きさや調子に応じた傘状のビジュアルイメージが表示・視覚化されることで、周辺の他人へ与える疎外感を和らげようという将来像が評価された。


最優秀賞を受賞した刀禰尚子氏 刀禰氏とともに受賞した飯島敦義氏

 優秀賞にも2作品が選ばれた。広島工業大学大学院の植田開、槌田瞳の両氏による作品は、建築物の軒下をあえて圏外エリアとすることで、新たな場所的性格を付与する都市像を狙った。ドイツsuperfutureofficeのWulf Walter Boettger氏、Caroline Wolf氏2名による作品では、人工建築物の中へ携帯電話を持ち込んだ際に、風やにおいといった自然の要素を発生させるアイデアを提示している。このほか、佳作として7点が選出された。

 受賞者を代表して挨拶した刀禰氏は「普段の職務としている超高層ビルの設計現場では、(新しいアイデアを持ち込もうとしても)法律的な理由によっておおまかなデザインが決定しがち。今回の受賞を契機に、“ケータイのある空間”をより意識した設計を心がけたい」と挨拶。飯島氏も「ビル利用者が見えないままの設計を反省し、今後は、人間との関係性を意識したビル設計ができれば」と抱負を語った。


審査委員長の隈研吾氏
 審査委員長を努めた隈研吾建築都市設計事務所代表、慶應義塾大学教授の隈研吾氏は、審査講評の中で「建築コンペの世界は成熟した世界で、出題傾向も画一化している。携帯電話業界とは正反対にある分野だった」とし、建築と携帯電話が出会えた意義深いコンペだったと説明。「新しい取り組みだけに審査も大変だったが、それもまた従来型コンペの枠を飛びぬけたものだったからだろう」と大いに評価した。西沢立衛氏(西沢立衛建築設計事務所代表 横浜国立大学大学院助教授)もまた、「定番的なデザインコンペが多い中で、携帯電話という現代性に直結した野心的な取り組みだった」と審査過程を振り返っている。

 審査委員の青木淳氏(青木淳建築計画事務所代表)は、「電波の届かない場所を意図的に設けるという提案が非常に多かった」と応募作品の傾向を分析。「この提案をさらに推し進め、さらに的を絞った作品を見せてほしい」とコメントし、次期コンペへの期待の言葉とした。


NTTドコモ プロダクト部長の永田清人氏
 また表彰式冒頭では、審査委員でもあるNTTドコモ プロダクト部長の永田清人氏が開会挨拶で登壇。「これまで携帯電話といえば、遠隔地のユーザー同士を結ぶコミュニケーション機能が中心だったが、おサイフケータイの登場などによりバーチャルとリアルを融合させる役割を負いつつある。そこで、リアルの代表格とも言える建築分野でのコンペを開催するに至った」と開催経緯を説明。「応募作品を通じて頂いた多様な示唆を、携帯電話の商品企画や、マナー作りに活かしたい」とまとめている。


表彰式終了後の懇親会では、受賞作品が展示 出品者と審査員を交えての講評・意見交換も行なわれた


URL
  第1回 DoCoMo“ケータイ空間”デザインコンペ
  http://www.japan-architect.co.jp/docomo/ja/
  NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/


(森田秀一)
2005/11/29 16:36

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