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今回設立された「モバイル決済推進協議会」は、おサイフケータイに代表されるモバイル機器や、ICカードタイプなど、非接触IC技術を用いた決済サービスの拡大を図ることを目的とした団体。決済スキームとして、JCBが2005年4月より本格展開しているポストペイ方式の「QUICPay」を中心に据えている。店頭に設置されるFeliCa用リーダーライターが決済方式によって複数台設置されることは、利便性を損ねることに繋がりかねないため、同協議会では、既に展開している他の決済手法との整理・融合も行なっていきたい考え。 現時点での参加企業は全39社で、今後参加が見込まれるのは10社。会長を務めるのはJCBで、理事としてはKDDIやボーダフォンのほか、イオンクレジットサービス、OMCカード、オリエントコーポレーション、クレディセゾン、JTB、セントラルファイナンス、DCカード、トヨタファイナンス、UFJニコス、UCカードとなっている。
理事として名を連ねるクレジットカード各社では、現在のところQUICPay対応のサービスを提供していないが、このうち、オリエントは2006年春頃に、トヨタファイナンスは2006年4月頃に対応サービスを開始する予定。他のクレジットカード各社は、市場動向やユーザーニーズを見極めながら検討していくとのことで、協議会としては、方式統一の道を探る一方、各社の戦略を妨げることはしない方針という。 また、KDDIは既におサイフケータイを開始しているが、「現時点では決まっていないが積極的に対応していきたい」（KDDI取締役執行役員常務 両角寛文氏）とコメント。11月にも、おサイフケータイを発売する予定のボーダフォンは、「現在、準備を進めている」としたほか、プロダクト・サービス開発本部でE2Eサービス統括部 コマースサービス部長の木下直樹氏は「おサイフケータイはプラットフォーム。QUICPayは1つのサービス」と述べた。また、ボーダフォンのおサイフケータイには、Edyがプリセットされることが明らかにされているが、QUICPayについてはプリセットされる予定はないとのこと。
また、協議会には、電子マネーのEdyを提供するビットワレットも参加している。プリペイド方式で電子マネーのEdyと、ポストペイでクレジットカードベースのQUICPayは、異なる性格の決済方式だが、狙いは少額決済市場で一致しており、協議会を通じて、共通の課題を検討していく方針だ。 同協議会では25日、都内で記者説明会を開催し、JCB取締役社長の信原 啓也氏は、「スーパーやコンビニなどにおける少額決済市場は60兆円。クレジットカード市場は現在27兆円で、日本の個人消費額である300兆円のうち、占める割合は低いが、少額決済市場を取り込むことで、キャッシュレス化を推し進めたい」と語った。同協議会には、NTTドコモや三井住友カードは参画していないが、協議会側としては垣根を設けることなく、幅広い業種からの参加を呼びかけていくとしている。 ■ ＵＲＬ JCB http://www.jcb.co.jp/ KDDI http://www.kddi.com/ ボーダフォン http://www.vodafone.jp/ ■ 関連記事 ・ ドコモとJCBなど、非接触IC利用のクレジット決済サービスを開発 （関口 聖） 2005/10/25 18:12 | ||||||||||||||||
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