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沖電気とACCESS、次世代携帯向けソフト開発で新会社設立

左から、沖電気 代表取締役社長の篠塚 勝正氏、OKIACCESSテクノロジーズ 社長就任予定の中澤 修氏、ACCESS 代表取締役社長の荒川 亨氏、同取締役副社長の鎌田 富久氏
 沖電気工業(沖電気)とACCESSは、次世代携帯端末向けの音声・映像メディアパッケージ商品を共同で開発する新会社「OKIACCESSテクノロジーズ」を設立すると発表した。両社の特徴を融合させたソフトウェアを開発し、今後市場の拡大が期待される携帯電話のIMS(IP Multimedia Subsystem)関連事業分野で早期の市場獲得を目指す。

 新たに設立される新会社「OKIACCESSテクノロジーズ」は、資本金1億円、沖電気51%、ACCESS49%の出資比率で11月1日に設立される予定。社長には現沖電気 情報通信事業グループ NWAP本部 部長の中澤 修氏が就任する。

 新会社の事業内容は「次世代携帯電話向けメディアパッケージ商品の開発・ライセンス販売」とし、携帯電話においてデータ、音声、映像を統合して提供するいわゆる“トリプルプレー”を駆使したアプリケーションの開発、そのベースとなるソフトウェアの提供を行なっていく予定。

 具体的には、2005年度下期~2006年度中にも沖電気の持つ音声・映像・データ統合技術を、ACCESSのNetFrontを中心としたソフトウェアスイート「NetFront Mobile Client Suite」に統合した商品を開発する予定。携帯電話上でのSIPやプレゼンス、PoC(Push to talk over Cellular)といったIMS関連サービスの本格立ち上げ時期に合わせてソフトウェアを提供できるようにする。

 またその後は、固定電話と携帯電話の融合を図るFMC(Fixed Mobile Convergence)サービスの普及に対応してメディア機能を拡張させていくほか、デジタルテレビなどのネット家電、ゲーム機などへも展開し、セキュリティやセンサ、認識技術といった沖電気のコア技術との融合もさらに強化していくとしている。


沖電気 代表取締役社長の篠塚 勝正氏
 17日には都内で記者向けに発表が行なわれ、両社の代表から新会社の概要や狙いが説明された。

 最初に挨拶を行なった沖電気 代表取締役社長の篠塚 勝正氏は、「これからFMCが始まり、ネットワークだけでなくサービスも融合する時代が来る。IPをベースにしたアプリケーションサービスがあらゆる端末から利用できるようになる中で、携帯電話こそが最強のユビキタス端末になる。音声・映像の技術をNetFrontに提供し、私どもはACCESSから学びたいし、新会社では若手の技術者でチャレンジしたい」と述べ、両社の関係強化や効果に強い期待を寄せた。


両社の特徴の融合をアピール 次世代の携帯電話を取り巻く環境を見据えた戦略となる

 ACCESS 代表取締役社長の荒川 亨氏は、「世界中のさまざまな企業とおつきあいしてきたが、日本のメーカーは非常に素晴らしいものを持っている。今までは良いものを開発しても出口として自社製品にしか使えないケースが多かったが、沖電気には幅広く技術を提供してもらえる仕組みを作ってもらった。我々としても、もう自社だけでは世の変化について行けない時代にきている。FMCなどに関してもどうしていくのかと社内で議論になり、沖電気に話を持ちかけた。沖電気は実は古くからの顧客。日本のメーカーが組んでくれるのであれば、これに勝るものはない」と述べ、沖電気との新会社設立の経緯を説明した。

 単なる技術提携にとどまらず新会社の共同設立にまで至った経緯としては「成功前、成功後のリスク要因を明確にするため」とし、また近く提供予定であるメディアパッケージを統合したNetFrontのスイートについては「すでに国内外の数社に採用を検討していただいている」ことも明らかにした。

 また、ACCESS 取締役副社長の鎌田 富久氏は「IMS関連の部分を沖電気とのJV(ジョイントベンチャー)で実現できることで、3.5G、4Gのソフトも提供できる目処がついた」とコメントし、「これまでハードウェアで動画を処理してたようなところも、ソフトでの動画処理が必要になったときに今回のような製品が重要になる。戦略的に重要なJV」と述べ、新会社の重要性を強調した。


ACCESS 代表取締役社長の荒川 亨氏 ACCESS 取締役副社長の鎌田 富久氏

携帯電話におけるNetFrontの歴史。最新のウィルコム端末にはNetFront Mobile Client Suiteが搭載される 黄色をACCESSから、ピンク色を沖電気から技術提供することでトータルソリューションになるとした

 OKIACCESSテクノロジーズの社長に就任する予定の中澤 修氏からは、新会社の概要などが説明された。同氏は新会社の目的を「トリプルプレーを加速していくこと」とし、沖電気のもつ音声・映像技術とACCESSのNetFrontの融合が「FMC、ネット家電との融合に必要」と述べ、沖電気の提供するメディアパッケージを広範な機器に搭載されるNetFrontと合わせて載せていきたいとした。


OKIACCESSテクノロジーズ 社長就任予定の中澤 修氏 沖電気の音声・映像技術によりトリプルプレーが可能になる

新会社では統合型NetFrontの開発のほか、新たなソフトも開発していく


URL
  ニュースリリース
  http://www.access.co.jp/press/051017.html
  沖電気工業
  http://www.oki.com/jp/
  ACCESS
  http://www.access.co.jp/

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(太田 亮三)
2005/10/17 19:17

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