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ACCESS、米PalmSourceを買収

 ACCESSは、同社の米子会社がPDA向けのOS「Palm OS」をライセンス供給している米PalmSourceと合併することを明らかにした。事実上、PalmSourceはACCESSの完全子会社となる。

 ACCESSは、同社が100%出資する米法人Apollo Merger SubとPalmSourceが、2005年12月を目途に合併すると発表。9日、両社の取締役会はこれを決議した。合併に伴って、PalmSourceの全株式をApollo Merger Subが買い取るため、PalmSourceは事実上ACCESSの完全子会社となる。なお、ACCESSでは、合併に伴う必要資金を約358億円(ストックオプションの潜在株式数を考慮した場合)としている。

 米パームは、2003年にPDA向けのOS「Palm OS」をライセンス供給するソフトウェア会社PalmSourceと、ハードウェア部門のpalmOneに分かれた。PalmSourceでは、2005年1月の中国China MobileSoftの買収を通じて、携帯電話向けのLinux OS関連の技術を獲得しており、LinuxベースのPalm OSの開発を進めていた。

 今回の合併によってACCESSは、PalmSourceが保有する携帯電話向けのLinux技術とPalm OSを手に入れるほか、Palm OSの開発者コミュニティなどを獲得する。同社では、こうした技術とACCESSのソフトウェア群と合わせて、総合的な「Turn Keyソリューション」を提供したい考えだ。また、同社がこれらを一括して提供することにより、端末メーカーは開発コストの削減が可能になるとしており、このほか、China MobileSoftのを開発陣約200名を獲得することで、中国市場へのリソース強化する方針なども明らかにしている。

 ACCESS広報部では、PDA市場が衰退した日本市場では厳しい立場に立たされていたPalmSourceだが、携帯電話向けブラウザ「NetFront」を提供している同社の傘下となることで、「NTTドコモなどのキャリアとも関係が持てるのではないか」としている。現在、国内のスマートフォン市場では、モトローラ製の「FOMA M1000」、ノキア製の「702NK」などでSymbian OSが採用されている。



URL
  ニュースリリース(PDF形式)
  http://www.access.co.jp/ir/ir_news/n050909.pdf
  ACCESS
  http://www.access.co.jp/
  PalmSource
  http://www.palmsource.com/

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(津田 啓夢)
2005/09/09 13:09

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