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ソフトバンク孫社長、1.7GHz帯での商用免許取得に自信

ソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏
 「先行投資の時期が過ぎ、通期で見れば数百億円の黒字も見えてきた」「光ファイバも、おとくラインも、ADSLも無理しないで利益を重視する」。10日に開催されたソフトバンクの2005年度第1四半期連結決算説明会で、孫正義代表取締役社長はソフトバンクが利益を上げられる体質に変化しつつあることや採算を重視する経営方針に変更したことなどを語った。

 2005年度第1四半期の連結売上高は、前年同期比1,113億円増の2,586億円。営業損益は前年同期比で7億円縮小して31億円の損失となり、当期純損益は前年同期比で67億円縮小して111億円の損失に収まった。なお、単月では2005年6月に営業損益ベースで5億円の黒字化を達成。先行投資しているおとくライン事業を除けば、第1四半期の営業損益は191億円の黒字を実現したという。

 Yahoo! BB事業などを含むブロードバンド事業については、営業損益ベースで前年同期比で179億円改善し、36億円の黒字となった。なお、黒字は2004年第1四半期から継続しており、孫社長は「先行投資の時期が過ぎ、通期で見れば数百億円の黒字も見えてきた。さらに今後は数百億円単位で利益を積み上げられるようになるだろう」との見通しを示した。


携帯電話事業は「マクドナルドのバリューセット」流で展開

総務省が比較審査に向けて書類を準備しているという。12月までには事業者が決定する予定だ
 注目されている携帯電話事業については、総務省が比較審査の申請受付を開始する9月に向けて書類を準備しているところだという。11月に比較審査を終え、12月までには事業者が決定する予定で、孫社長は「割り当てられる見込み」と1.7GHz帯での商用免許取得へ自信を見せた。

 免許獲得後の事業展開は、まずデータ通信サービスを東京で開始する予定だ。続いてエリアを東名阪に拡大し、全国展開する段階で音声通話サービスを開始する方針。ブロードバンド事業で獲得した1,000万を超える顧客基盤と、80GbpsのIPバックボーンを駆使することでNTTドコモやKDDIに匹敵する事業者を目指すという。

 孫社長は「マクドナルドはポテトを日本で一番たくさん売っている。でもマクドナルドはポテト屋だとは思われていない。これはバリューセットのせいだ。ソフトバンクでは携帯電話でもサービスをパッケージし、顧客を獲得する」とコメント。サービスパッケージの内容は不明だが、マクドナルドなどですでにサービスを展開しているYahoo! BBモバイルなどを3G携帯電話と統合することなども考えるという。

 携帯電話の設備投資については、携帯電話機器ベンダーなどと協力して資金を工面する“ベンダーファイナンス”の手法をとる。「自己資金で大きな投資を行なう予定はない。すでに各ベンダーから提案を受けている。顧客獲得コストが一番高かったが、現状の顧客基盤を活かし、効率の良い獲得プランを計画している」とコメントした。


当初は東京のみでデータ通信サービスを開始する ブロードバンド事業で獲得した1,000万を超える顧客基盤と、80GbpsのIPバックボーンを駆使することでNTTドコモやKDDIに匹敵する事業者を目指すという


URL
  ソフトバンク
  http://www.softbank.co.jp/


(鷹木 創)
2005/08/10 21:53

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