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CSC、PHS網を使用した組込機器向け通信サービス

出資各社の社長らとサービス開始をアピール。村田社長は左から3人目
 CSCは、ウィルコムのPHS網を利用したマシンコミュニケーションサービス「MyAccess サービス」を開始した。玩具や防犯用製品などさまざまな製品と通信網の接続をサポートするサービスで、初年度は約50社以上がパートナー企業として参加する見込み。一般ユーザー向けの製品は、パートナー各社が製品化して販売する。

 CSCは、松下電器、加賀電子、タカラモバイルエンタテインメント、東洋アイティーホールディングスなどが出資する新会社で、ウィルコムのPHS通信網を利用したマシンコミュニケーションサービスを提供する。

 今回、サービス開始とともに発表された「MyAccess サービス」は、従来提供されてきたマシンコミュニケーションサービスと比べ、安価でコストを抑えて導入できるのが特徴。同社が開発した「CSCエンジン」と呼ばれる汎用型の通信モジュールがパートナー各社に提供されることで、製品に応じてモジュールのソフトウェアを更新でき、通信・ソフトウェア開発の技術者がいない会社でも同サービス対応製品を開発できる。また、使用するPHS通信網はウィルコムの32kbpsパケット通信網で、低トラフィックな端末に特化することでパートナー各社へは定額料金での提供を可能にしているという。


MyAccess サービスのシステム構成 提供される通信モジュール。今後小型化も進められる

ウィルコム 代表取締役社長の八剱 洋一郎氏
 10日には都内で発表会が開催された。CSC 代表取締役社長の村田 榮一郎氏は、「CSCエンジンを開発し、提供できるのが特徴。マシンコミュニケーションを1番安い値段で提供できるのではないか。安売りではなく仕組み自体が安いサービス」とサービスの特徴を述べたほか、PHS網や通信モジュールの開発に関わるウィルコムを「ウィルコムさんの協力を頂いたことが大きなポイント」と紹介。パートナー企業へも「人と機器のコミュニケーションは大きな市場と睨んでいる。我々は裏方だが、何でも申しつけて欲しい」と同サービスをアピールした。

 ウィルコム 代表取締役社長の八剱 洋一郎氏は、「現在のウィルコムのサービスは人間が中心のサービスだが、MyAccessサービスはモノにPHSを組み込んでいくもので、モノが情報を引き出していく市場。非常に期待している」と述べるとともに、「全面的にバックアップしていきたい」との意向を明らかにした。


タカラの家庭用ロボット「TERA」も通信モジュール対応を提案
 会場では、パートナー各社がパネルや関連製品を展示し、現在検討中の製品などを紹介していた。松下電池工業は、防犯ブザーに通信モジュールを組み込むことで、児童の登下校時の緊急通報などに役立てる「通信型110番ブザーサービスシステム」を提案。加賀電子は、カメラやリモコンと組み合わせることで、外出先で携帯電話から自宅のAV機器などを操作できるシステムを紹介していた。タカラは、親子専用の防犯ブザー付きメール専用端末のモックアップを展示していたほか、家庭用ロボット「TERA」に通信モジュールを組み合わせるといった展示も行なわれていた。

 また、タカラモバイルエンタテインメントは、歩数計などに通信モジュールを組み合わせることで歩数データを送信し、携帯電話からも歩数が閲覧できる「コミュニケーション型育成歩数計」といった製品イメージを展示していた。


親子メール機のモックアップ PHS網を利用した位置検索機能も備える

TMEは携帯を利用した遊びを提案 課金方法もさまざまなものを考え、ハードルを低くしていきたいという


URL
  CSC
  http://www.cyberspacecomm.com/


(太田 亮三)
2005/05/10 17:45


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