マイクロソフトは、流通業向けに最適化された組込機器向けOS「Windows Embedded for Point of Service」(WEPOS)を2005年春にも提供開始する。
WEPOSは、流通小売業で利用されているPOSを中心としたシステムに最適化された組込型OS。POS、ATM、キオスク端末などに対応可能。Windows XP Embedded(Windows XPe)Service Pack2をベースに開発されており、スキャナやレシートプリンターといった周辺装置とのプラグアンドプレイ機能、OPOS(Open Point of Service)標準などのサポートのほか、Win32 APIとの互換性を確保することによりOfficeなどのWindows向けアプリケーションを動作させられる。今後予想されるRFID、電子マネーへも容易に対応できるシステムとしている。
また、Windows Media PlayerやInternet Explorerを搭載し、インターネットやマルチメディア技術の活用が可能。ファイアウォールによる柔軟なポート管理も可能で、アンチウイルスソフトもサードパーティから提供される予定。
このほか、Windows XP Professionalと同等の容易なインストール、リモートブートへの対応、リモートデスクトップクライアント、ソフトウェアアップデートクライアントなどの機能を備える。また、標準的な周辺装置のドライバの搭載、SDKの提供なども行なっていくという。サポート期間は標準で5年、延長して10年のサポート契約ができるなど、小売流通業からの意見を採り入れた体制を構築する。
なお、3月1日~4日に開催される「RETAILTECH JAPAN 2005」の同社ブースにて、WEPOSを搭載したハードウェアのデモが行なわれる予定。
WEPOSの概要
製品間の比較
セキュリティ機能
導入と管理
WMPで動画を再生。デモに使われたWEPOSはベータ版以前のバージョン。右下にはWindows Embedded for Point of Serviceの表記とビルド表示