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鷹山、WiMAX方式のIP携帯サービスに向けてフィールドテスト
現在開発中のIP電話端末試作機
鷹山は、WiMAX方式によるIP携帯電話サービスの実現に向けて、6月を目途に首都圏でフィールドテストを行なうと発表した。
WiMAXは、従来の無線LAN(Wi-Fi)が屋内向けの固定通信サービスであるのに対し、屋外での利用を想定して開発された無線LANサービス。固定通信向けのIEEE802.16-2004(IEEE802.16a)は、すでに標準化が承認されており、2~11GHz帯を使って基地局から半径6~10kmエリアにおいて、75Mbpsの伝送速度が可能だとしている。一方、移動通信向けには、IEEE802.16e規格が策定作業に入っている。
今回のフィールドテストは、WiMAX基地局の生産を行なう英Airspan社が各地で行なう実証実験に、国内の通信事業者からは鷹山が参加することになったため行なわれるもの。6月を目途に鷹山、Airspan、ベルネットの3社で、5GHz帯を使って固定通信向けのIEEE802.16-2004での実証実験を行なうとしている。現在、総務省へ実験のための免許を申請中。実験エリアは、千代田区、豊島区、中央区、品川区、世田谷区など。実験に使われるAirspan製の基地局では、半径4kmのエリアをカバーし、50Mbpsの伝送速度が可能だとしている。
鷹山では、既存のPHS基地局を5GHz帯のWiMAX方式の基地局に交換し、2005年12月より首都圏において、音声・メール・データ通信が使い放題で月額3,000円の定額制サービスを開始するとしている。なお、サービス開始当初、基地局とIP携帯電話の通信はIEEE 802.11規格で行なわれる。固定向けの通信方式を利用するため、ホットスポット範囲内のみでの移動しか行なえない模様だ。
また、固定通信向けのIEEE802.16-2004方式でのIP携帯電話サービスとなるため、通常の固定IP電話と同様にアクセスチャージによって他事業者の携帯電話や固定電話との通話が可能となる。同社では、サービス開始の段階で、他事業者のユーザーと通話しても定額となるかどうかなど、具体的なサービスについては検討中としている。
このほか同社では、既存のPHSユーザーについて、12月以降に無償でIP携帯電話を提供するとしており、2006年上期を目標に現行のPHSサービスをIP携帯電話に巻き取るとしている。
鷹山では、新サービスの進捗状況について、「実用化に到達するべく開発中」とコメント。現在、仕様や国の方針が定まっていないこともあり明言は避けたが、移動通信向けのIEEE802.16e規格でのサービスも視野に入れているという。
フィールドテストの構成図
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URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.yozan.co.jp/yozan/ir/pdf/050210.pdf
(津田 啓夢)
2005/02/14 14:04
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