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NTT、iモードの固定回線版サービス「Lモード」


発表会で質問に答えるNTT東日本の営業部長 古賀氏(左)と同社営業部担当部長の大賀氏(右)
 NTT東日本および西日本は、電話機などからメールの送受信や情報検索などが可能なサービス「Lモード」の認可申請を15日に行なったと発表した。「Lモード」はNTTドコモのiモードの固定回線版のようなサービス。今回認可申請を行なったNTTのほか、日本テレコムも同様のサービスを提供する意向を表明している。東西NTTでは、電話機の買い替え需要から見て、年間150~200万契約、5年で1000万の契約を目標としている。

■ アナログ加入回線とISDN回線で利用できる「Lモード」

 「Lモード」は一般加入回線およびISDN回線の契約者を対象に、Lモード対応の電話機やFAXなどから、簡単なメニュー操作でメールの送受信や簡易HTMLページの閲覧ができるサービス。Lモードのサービス契約者には加入回線の電話番号などの情報が記録された「Lカード」が1枚発行され、これを使ってLモードに対応したICカード公衆電話機でもメール送受信や情報閲覧ができる。Lカードの発行代金は1枚500円。

 NTTによれば、サービス開始は認可が下りてから1カ月半~2カ月後となる見込み。料金は、Lモード利用料金が210円、メール蓄積通知機能利用料が20円、他社のローミング料金が10円、県間接続・ISP使用料については未定だが、全部合わせてできれば月300円程度、高くても400円未満に抑えたいとしている。また、閲覧できる有料情報の利用料については、東西NTTが料金回収を代行、NTTからまとめて請求する形となる。

 接続はパケット通信ではなく、回線交換。通信速度は9.6kbpsから56kbpsまでで、通信速度は対応の電話機・FAXに内蔵されるモデムの性能に依存する。利用の際の通信料は最寄のアクセスポイントまでのダイヤル通話料が必要となる。アクセスポイントについては、サービス開始当初は約8割のユーザーが市内料金で利用できる見込み。

Lモード Lモード
既存機種を流用するICカード公衆電話を除いて、Lモード対応機はすべて決定・選択を行なう「Lキー」を搭載する Lモードのトップメニュー。「マイメニュー」「インターネット」など、iモードユーザーなら使い方がすぐわかるメニューだ

■ メールアドレスは「電話番号@pipopa.ne.jp」

 メールは最大2000文字のLメールと、ISDN回線だけで利用できる最大40文字のSメールの2種のサービスがあり、メールアドレスはLメールの場合「電話番号@pipopa.ne.jp」、Sメールの場合「電話番号@s.pipopa.ne.jp」となる(いずれも電話番号部分は任意のユーザーアドレスへ変更可能)。

 Lモードもiモードと同様、公式メニューとURLを入力してアクセスする一般サイトに分かれる。公式メニューでは、Lモードは家庭に居る人がおもに利用すると見られることから、「生活・家庭」を軸にコンテンツを揃えていくとしており、10個並ぶメニューが最大3階層と考えてコンテンツの総数は1000~2000程度までにする方針だという。

■ カラー液晶搭載対応機が出れば、256色GIF画像にも対応

 発表会ではICカード公衆電話1種を含め、4種のLモード対応電話機が展示されたが、Lモード対応の電話機は、NTTで販売する電話機のほか、メーカー各社からサービス開始に合わせて発売される予定だという。家庭向けのLモード対応電話機・FAXでは共通の「Lモードボタン」があり、選択・決定などの機能を持つが、方向キーなどについては共通仕様はなく、メーカー各社各様のインターフェイスとなる。表示フォントについては、携帯電話の小さな文字やボタンに馴染みにくい中高齢者がユーザーとして見込まれるため、最小のフォントサイズが決まっているなど、見やすく大きな文字には配慮されるようだ。カラー対応については、Lモードゲートウェイの仕様はすでにカラー256色GIFファイルについては対応しているので、カラー液晶を搭載した対応電話機などが出てくれば、カラー画像の利用もすぐ可能であるという。なお、Java対応については、「今後対応を考えていきたい」と述べた。

■ 早期のサービスインを目指す東西NTT

 料金体系が「Lモード月300円」というような全国統一のわかりやすい価格になっていないことについては、「市場の期待も高いことから、早く実現できる方法を選んだ」としており、東西NTTの置かれている微妙な立場に鑑みて、東西の相互接続については債権を譲り受ける形でのローミング料とするなどしたという。KDDIほか通信事業者各社の反対もあるが、NTTでは「法的には今回の申請はまったく問題ないと考えている」とした。

 Lモードの接続は、地域の東西NTTがLモードのゲートウェイと端末を結ぶサービスを提供し、そこから先はインターネットプロバイダーが提供するTCP/IPベースのネットワークに接続する仕組み。サービス開始当初は、NTT PCコミュニケーションズとIIJのプロバイダー2社が接続するが、ユーザーの需要が増えてくればその他のプロバイダーとも接続契約を行なう可能性があるという。 

Lモード Lモード
既存機種を流用するICカード公衆電話。液晶の右の方に見えるのが1契約あたり1枚発行される「Lカード」。基本的にID管理は電話番号で行なうようだ Lモード対応FAX機能付きコードレスホン親機(読者の方より、シャープ製「ファッピィ:」がベース機ではないかとのご指摘をいただきました。ありがとうございました)

Lモード Lモード
方向キーなどのインターフェイスは携帯電話同様、メーカーそれぞれ。このFAX機能付き電話機はジョグに左右ボタン。ジョグの上に「Lモード」ボタンがある 既存の電話機に近いシンプルなタイプの試験機。液晶の文字は大きく見やすい

■URL
・ニュースリリース(NTT東日本)
http://www.ntt-east.co.jp/release/0102/010215.html



(工藤 ひろえ)
2001/02/15 19:00

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