|
|
|
FeliCaポケットの狙い
|
ソニーは、個人経営の小規模店舗でもFeliCaを利用したポイントサービスや会員証サービスを提供できる、低コストで導入可能なソリューション「FeliCaポケット」を開発した。店舗側で購入することになるリーダーライターは、来年2月末に発売される。
今回発表された「FeliCaポケット」は、FeliCaを利用したポイントサービスや会員証サービスを低コストで実現できるソリューション。同社では、小売店などからのニーズは、ポイントサービスや会員証など、ある程度範囲が限られているため、あらかじめそれらのサービスを実現できるアプリケーションを用意することで、低コスト化を図っている。現時点で実現可能なサービスは、ポイントサービス、会員証、スタンプラリー、クーポン、電子チケット、プリペイド型電子マネーの6種類。
たとえば小売店で、ポイントサービスを提供する場合、代理店経由でリーダーライターを購入し、来店する顧客に対してカードを発行するか、iモード FeliCa端末に自社サービスを登録すると、特にアプリケーション開発やシステム構築をすることなく、FeliCaを使ったサービスが提供できる。
FeliCaチップのうち、「FeliCaポケット」が占める領域は0.48KB。フェリカネットワークスが管理する「共通領域」に格納され、最大で8つのサービスが利用できる。またiモード FeliCa端末の場合、専用iアプリが別途必要となるが、一度ダウンロードすれば、「FeliCaポケット」によるサービスを提供する店舗は全て利用可能。現状では、8つ以上のサービスは利用できないため、今後、普及すれば仕様を拡張することになるという。
|
|
FeliCaポケットで実現できるサービス例
|
映画業界共通のポイントカードを作ることも可能だ
|
|
ソニー FeliCaビジネスセンター 営業部 統括部長の納村 哲二氏
|
同社では13日、都内で説明会を開催し、同社 FeliCaビジネスセンター 営業部 統括部長の納村 哲二氏がプレゼンテーションを行なった。同氏は、サービス例として、「たとえばプロスポーツチームがファン向けにポイントを発行していれば、小売店が本ソリューションを導入してそのポイントを店舗側で発行することもできる。また商店街振興策としても有効だ」とアピール。具体的な事例として、札幌総合情報センターが札幌市などと協力して、交通機関や観光地、店舗で利用できるサービスを検討しているとのこと。
「FeliCaポケット」導入に必要なリーダーライターは、磁気カードタイプのポイントカード事業などを手掛ける三和ニューテックから2005年2月末に発売される。価格は50,000~70,000円になる予定。インターネットに常時接続しなくてもデータ処理できるほか、POSとの連携も可能。コンパクトフラッシュ(CF)スロット搭載で、ログデータはCF内に記録することもできる。なお、パッケージには出力データから顧客動向を分析できるCRMソフトが同梱される。
本端末を代理店から購入する際に「ポイントサービスをやりたい」といった要望を伝え、実機が到着すればすぐに「FeliCaポケット」による各種サービスが提供可能になる。
同様のリーダーライターは、他メーカーからも順次発売予定。またソニーでは、「FeliCaポケット」に対応した小型カードも開発。GSM方式の携帯電話などで用いられているSIMカードに似た形状で、同カードに対応するハンディーターミナルなどに装着することで、「FeliCaポケット」のデータを読み書きできるようになる。
なお、iモード FeliCa端末のユーザーが「FeliCaポケット」によるサービスを利用していた場合、機種変更してもデータ移行する仕組みは現時点で用意されていないとのこと。
|
|
ハンディターミナルに装着できるSIMカード型モジュールも
|
三和ニューテックから発売されるリーダーライター
|
■ URL
プレスリリース
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200412/04-061/
(関口 聖)
2004/12/13 16:28
|
ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
Copyright (c) 2004 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
|
|
|