日本ガートナーグループは、インターネット接続機能を持つ携帯電話と、PDAの利用動向に関するユーザー調査を実施し、その結果を発表した。調査は2000年10月から11月に、16才~65才未満の自宅でパソコンを利用しているインターネット対応携帯電話所有者を対象に実施された。有効回答数は1000件。
同調査によると、インターネットに対応した携帯電話の所有者は、約半数がインターネット接続機能を使用したことがないという。さらに、携帯電話のインターネット利用者については、約50%がWebの利用に何らかの不満を感じているという。なお、これには年齢別による差が見られ、20歳未満より30歳以上の年代の方が不満傾向が強い。不満内容の中では接続性に関するものが最も多いが、20歳未満では接続性と料金面に関する不満に偏り、普段の生活や仕事などでも利用したいと考える20歳以上、特に20代・30代では、操作性やコンテンツ面に関しても不満内容が拡大しているという。
年齢別のWebに対する不満
|
|
(出典:ガートナー)
|
同時に行なわれた、PDAユーザーへの通話機能付きPDAの購入意欲に関する調査については、「買う」とはっきり回答したユーザーは半数以下で、半数以上は「分からない」あるいは「不要」と答えた。購入意欲を持つ層は、通話機能付きPDAを「話せるPDA」または「PDA並み大画面の携帯電話」とイメージでき、購入意欲の進まない層は、潜在的に「音声通信とデータ通信を分離して使いたがる」のでないかと分析している。
通話機能付きPDAの購入意欲
|
|
(出典:ガートナー)
|
同社ではこれらの結果から、現時点で携帯電話とPDAが融合した製品の需要は少ないとするのは早計で、今後携帯電話でJavaアプリケーションが主流になれば、ユーザーの中でも携帯電話とPDAが融合するイメージが湧きやすくなり、この需要も高くなるのではないかと考えている。
・ 日本ガートナーグループ
http://www.gartner.co.jp/
(松下 麻利)
2001/03/23 13:20
|