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連結ベースで売上高は61億7,000万円、当期純利益は10億3,700万円
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サイバードは、2004年度の中間決算(2004年4~9月)を発表した。連結ベースでの売上高は61億7,000万円(前年同期比24.0%増)、営業利益は2億2,800万円(前年同期比663.9%増)、経常利益は2億3,700万円(前年同期比758.1%増)となった。なお、10月29日付でKLab(旧ケイ・ラボラトリー)の一部株式を有線ブロードネットワークスへ譲渡したことなどで株式売却益約18億円が発生しており、前年同期に赤字となっていた当期純利益は、10億3,700万円となっている。
同社では24日、報道関係者向け説明会を開催し、代表取締役社長の堀 主知ロバート氏などが出席。決算の概況や今後の戦略について説明した。
事業別の売上高を見ると、モバイル・コンテンツ事業が39億3,700万円、マーケティング・ソリューション事業が14億7,000万円、海外事業が3,100万円、技術関連事業が7億3,000万円となった。それぞれの構成を前年同期と比べれば、モバイル・コンテンツ事業が69.3%から63.8%に、マーケティング・ソリューション事業が19.5%から23.8%に推移しており、コンテンツ事業が収益の柱となっている状況に変化はないものの、ソリューション事業が順調に成長している。
事業の中核であるモバイル・コンテンツ事業については、iモード向け占いサイト「細木数子六星占術」などブランド力のあるコンテンツでユーザー数が高く伸びているとのこと。そういったコンテンツは原価も高いというデメリットがあるものの、コンテンツ提供側が独自でプロモーションを行なうことなどもあってサイバード自身の広告宣伝費が抑制できているとした。また解約率が今年3月時点で約15%だったのに対して、9月時点では13%になったことも明らかにされたが、同社では「解約率は下げ止まる傾向となっている」と分析しており、安定した事業になりつつあることをアピールした。
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モバイル・コンテンツ事業の推移
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マーケティング・ソリューション事業の内訳
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幅広くユーザーを集め、継続して同社サービスを利用してもらえる環境作りを目指すという
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説明会では、堀 主知ロバート氏から今後の戦略についても語られた。同氏は、「集客することに加えて、ユーザーが継続して当社のサービスを利用してくれる定着化を図ることが重要。定着したユーザーに対して物販や個別のニーズにあわせたサービスを提供していく」と説明。
同氏は「キャリアの公式メニューで提供しているコンテンツでは、サイバードから何らかの広告メールなどを送るのは難しい」として、コンテンツ自体は他社が企画しているものでも、制作・運営・ユーザーサポートをサイバードが担当するサイトを一般サイトとして提供するケースや、メール配信サービスなどソリューションを提供するケースにおいて、ユーザーから許可をもらい、企画会社だけではなく、サイバードからもマーケティングが行なえるようにする“ダブルパーミッション”を実施していく考えを示した。
サイバードではテレビ各局やビットワレットとの協力体制を構築しており、事業分野の異なる他社を通じて集客している状況だ。今後は、“ダブルパーミッション”によって物販や広告、携帯コンテンツなどそれぞれのユーザーに適したサービスを提供し、ユーザーが同社サービスを継続的に利用できる環境を作り上げて収益向上をはかるとしている。これにより、2008年度には売上高600億円、経常利益72億円の達成を目指していく。
堀氏は「携帯電話は、他のメディアよりも格段に触れる時間が多い。現在の目覚ましアプリは、起床させることだけを行なうが、今後は朝の時間帯全てに利用できるように、目覚ましだけではなくニュースや気象情報もチェックできるようなアプリが必要ではないか。そういったシチュエーションにマッチしたサービスを提供していく」とたとえ話を交えながら、今後の戦略のコンセプトを説明した。
■ URL
サイバード
http://www.cybird.co.jp/
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・ USENとサイバードが携帯コンテンツ配信事業で提携
(関口 聖)
2004/11/24 18:56
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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