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ドコモ、無線LAN搭載の法人向けFOMA「N900iL」を開発
NTTドコモは、無線LANモジュールを搭載した無線LAN/FOMAのデュアルモード対応端末「N900iL」を開発した。同社では新端末を含めたシステム「PASSAGE DUPLE(パッセージ・デュプレ)」を法人向けに提供していく考え。
「N900iL」は、無線LANモジュール(IEEE802.11b準拠)を搭載したNEC製のFOMA端末。法人向けを想定して開発されており、iアプリDXやキャラ電、赤外線リモコン機能はサポートされていないが、テレビ電話機能やパケット通信、iモードサービスは現行のFOMA相当となる。端末はN900iをベースに開発されており、外観も含めて基本的なスペックはN900i相当となるが、無線LANモジュールを内蔵したため、カメラ部付近に装備されていたフォトライトは搭載されていない。
利用スタイルとしては、社内で無線LANを利用したIP電話端末(内線電話)、社外では通常のFOMA端末という形になる。無線LANによるIP電話機能で、発着信、保留、転送電話などのIP-PBXの音声サービスが利用可能。端末単体での販売はなく、システム全体をソリューションとして提供する。なお、無線LANが利用できるエリアは、現時点で社内システム内のみで、屋外での公衆無線LANサービスはサポートしない。待受状態は、「デュアルモード(FOMA優先)」「デュアルモード(無線LAN優先)」、「FOMAシングル」、「無線LANシングル」から選択可能。
FOMAネットワークあるいは無線LANのどちらからでも利用可能な「ブラウザ」機能を搭載しており、無線LANでiモード向けに作られたイントラネットなどに高速アクセスできる。また、インスタントメッセージ機能を利用したメッセージのやりとりも可能で、パソコン向けのメッセンジャーソフトなどでは一般的な「プレゼンス」機能も利用可能。これにより、登録した相手の状態を確認できる。
なお、メッセンジャーは、IP電話などで用いられるSIPに沿ったもので、一定の間隔で相手のプレゼンス情報を取りに行く。「社内」「外出中」などの自分の状態は、手動で選択する。例えば、プレゼンスで社内にいることがわかれば、内線電話に、「社外」にいることがわかればFOMA端末に電話をかけるといった利用方法が可能となる。
公衆無線LANサービスには対応しないが、ドコモは従来から公衆無線LANサービス「Mzone」を提供しており、Mzoneとの連携も視野に入れて検討しているとのこと。ただし、提供されるとしてもデータ通信機能などをサポートするにとどまり、VoIPには対応しない予定だ。
端末の外観はN900iにそっくり
N900iと異なり、カメラ部のフォトライトは未搭載だ
メニュー画面。「メッセンジャー」「プレゼンス」「WLANブラウザ」といったメニューが追加されている
通信モードを選択。写真の端末は無線LANで接続しているので、アンテナマークに「W」のマークがある
メッセンジャー画面
プレゼンス画面。登録者をリスト表示することも可能
NTTドコモ 法人営業本部 プロダクトビジネス部長の三木 茂氏
メインディスプレイは約2.2インチ、QVGAサイズ、65,536色表示の全透過型TFT液晶、サブディスプレイは、約0.96インチ、30×120ドット、4,096色表示の半透過型STN液晶となる。外部メモリカードとしてminiSDカードに対応。また背面に有効画素数100万画素(記録画素数200万画素)のCCDカメラ、メインディスプレイ上部に有効画素数11万画素(記録画素数10万画素)CCDカメラを搭載する。
大きさは約102×48×27mmで重さは約120g。連続待受時間は、FOMA(静止時)で約280時間、FOMA(移動時)で約230時間、無線LANで約230時間、デュアルモードで約150時間。また連続通話時間はFOMA時で約140分、IP電話時で約160分。テレビ電話の連続通話時間は約80分となる。ボディカラーはシルバーの1色のみとなる。
NTTドコモでは10年ほど前から、「パッセージ」の名称でPHSによるコードレス内線電話システムを提供してきた。今回の「PASSAGE DUPLE」はその後継に位置し、単なる音声通話端末としてではなく、情報端末として差別化を図っていきたい考えだ。従来の「パッセージ」の供給も継続される。
発表会での説明でも、「端末として使うというよりもシステムとして使うのがメイン」とされており、社内外で企業のイントラネットにアクセスできることをアピールしている。メールチェックや、交通費の精算、業務報告書、販売管理などの業務を空いている時間にこなせるのも魅力の一つだという。
対応するPBXは、SIP対応のNEC製「SV7000」のみとなるが、仕様を公開し他のメーカーにも声をかけているとのこと。今後順次対応機器が登場する見込みだ。また、対応する携帯電話の他メーカーの参入については、「現在検討中」とするにとどまっている。
なお、「N900iL」は基本的にはFOMAの契約が必要となるが、提供形態がシステム全体の納入となるため、FOMAの回線契約のない端末も利用可能とのこと。端末1台あたりの価格は40,000~50,000円程度となる。ドコモでは、年間10万台を販売目標に展開していく。ドコモの法人営業部隊のほか、これまでパッセージを販売していた協力他社の力を借りてアピールしていくという。
発表会で挨拶を行なったNTTドコモ 法人営業本部 プロダクトビジネス部長の三木 茂氏は、ドコモが今年度の事業計画で減収減益と発表したことを受けて、「今後3年間でV字回復しなければならない。その中で法人需要は非常に重要。N900iLはドコモが法人向けに開発した初めてのFOMA端末。法人でのモバイル利用が必ずしも広がってるとは思えず、今後こうした端末で『オフィス革命』を起こしたい」と語った。端末の提供だけでなく今後さまざまな企業と協力してソリューションを提供していくという。
特長
端末仕様
システム構成例
無線LANでiモード向けサイトを確認できる
インスタントメッセージ
ターゲット
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URL
ニュースリリース
http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/04/whatnew0713.html
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ドコモ、FOMAと無線LANのデュアル音声端末を開発
(関口 聖, 津田 啓夢)
2004/07/13 15:18
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