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3月にドイツで開催された「CeBIT 2004」におけるソニーブース内のCLIEコーナーの様子。人気はあったが、スペースはさほど広くとられていなかった
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ソニーは、同社のPDA「CLIE」の海外展開において、今後新機種を投入しない意向を明らかにした。
同社によれば「海外のPDA市場の動向というよりも、ソニー内部で『携帯端末をどうしていくか』という検討を行なった結果、今回の結論に至った」としている。PDA市場は、小型化するノートパソコンと多機能化する携帯電話の狭間にあり、特に携帯電話市場は世界中で大規模な成長を遂げている。その中でも欧米では、音声通話やメール、Webブラウジング、スケジュール機能などを備え、日本の携帯電話よりもPDAに近いデザインを採用する「スマートフォン」が高い人気を得ている。
これらの市場動向について同社担当者は「もちろんPDA市場に関しては、たとえばスケジュール機能に重点を置いたCLIEのような製品は、今後どれだけの発展性が見込めるのかという議論もある」として、明言は避けたものの、影響があることを言外に匂わせた。
また「ソニーとしては、(年内発売予定のゲーム機である)PSPもあり、またソニー・エリクソンという会社もある。携帯機器というカテゴリーは非常に重要なものと認識している」(担当者)とのことで、PDAというスタイルにこだわらない製品開発を行なっていきたい考えだ。
なお、国内市場では従来の路線から変更はなく、新製品投入を続けていくとのことだが、「これまでは(多様なラインナップを揃えて)数重視で来たが、質も考えていくだろう」とした。また、同社は米PalmSourceへ出資しているが、引き上げなどを行なう考えはなく、従来通り資本関係を保っていくという。
■ URL
ソニー
http://www.sony.co.jp/
(関口 聖)
2004/06/02 15:31
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