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ボーダフォン、「KOTO」に続くコンセプトモデルを公開

左から、ボーダフォン ターミナルマネジメント部 ニューデバイスプランニンググループ 課長の森 一幸氏、課長代理の浦元 芳浩氏、法務部 知的財産グループ 課長の浅野 泰光氏
 ボーダフォンは、携帯開発の新たな試みとして、自社において携帯のデザインコンセプトを構築・具現化し、端末メーカーと共同で開発する手法を一部モデルで開始している。和とモダンの融合をコンセプトにした「KOTO -V303T-」は、そのファーストモデルとなり、端末発表会では、コンセプトモデルも紹介された。

 ボーダフォン ターミナルマネジメント部 ニューデバイスプランニンググループの森 一幸氏は、KOTO発売の理由を「携帯電話市場が成熟し、従来の価格や通話エリアといった選択肢に加えて、携帯電話の外観やインターフェイス、サービスなどを総合してユーザーが端末を選ぶ時代になった」と語った。ここ1年ぐらいで端末デザインやボディカラー、質感の重要度が飛躍的に向上したとの見解を示し、同氏は「誰だってダサいケータイは持ちたくない」とした。

 こうした市場のニーズから、これまでの従来型の端末開発方法に加えて、キャリア側がデザインやコンセプトを提案する新しい方法に乗り出したという。他キャリアでは、斬新なデザインで話題を呼んだauのINFOBARなどが挙げられるが、実はそれより先行してボーダフォンではJ-D06“graphica”で意欲的なデザインに取り組んでいた。森氏は、graphica以降もデザインコンシャスな端末開発について継続して検討してきたが、ビジネス的な問題で発売までたどり着けなかったという。


ユーザーの端末の選び方に変化 デザイン、ユーザーインターフェイス、サービスを融合

特徴的な端末形状 「KOTO -V303T-」

「V0408-Digi・K-」
 今回発表されたコンセプトモデルは7端末。このうち、数機種はメーカーと発売に向けて検討を重ねているという。ちなみに、現在付けられている端末の型番には特に意味は無いとのこと。

 「V0408-Digi・K-」は、デジタルカメラライクに利用できるという携帯電話。メイン液晶が反転し、デジタルカメラの大型ビューワーとして利用可能。ヒンジ部分にカメラモジュールを搭載し、光学ズームも利用できる。

 ゲームに特化した端末として考え出されたのが「V0809-Game-」だ。家庭用ゲーム機のコントローラーのような外観で、端末をスライドさせるとボタン部分が露出する。

 「V0728-Flex-」は、通常の折りたたみ携帯としての利用に加え、ゲームやテレビでの利用を想定し横長の端末としても利用できるというもの。また、「V1108-Wallet-」は、端末ボディに革素材を採用したモデルで、使い込むことで革独特の味が楽しめる。着せ替えケータイとなっており、製品化されればファッションブランドなどとのコラボレーションにも期待できそうだ。

 化粧品のようなユニークな端末デザインの「V0222-Apple-」は、スライドさせることでボタン部分が露出する円形の携帯電話。女性の小さな鞄に入れても邪魔にならないデザインだという。このほかスライド機構などは「V0222-Apple-」と同様で、よりシンプルな「V0223-tile-」も紹介した。

 最後は、コンパクトな端末にデュアルディスプレイを搭載した「V0207-tRi.-」。3つのボディが2つのヒンジで繋がった折りたたみ端末で、開くと、メインディスプレイ上部にサブディスプレイが現われる。2つの画面を使って、例えば片方で地上デジタル放送を楽しみ、もう一方でボーダフォンライブ!にアクセスするといった利用方法が想定されている。


「V0809-Game-」 「V0728-Flex-」

「V1108-Wallet-」 「V0222-Apple-」

「V0223-tile-」 「V0207-tRi.-」

 なお、今回発表された端末は、全てが3G端末向けというわけではないが、「多分に3Gを意識したもの」(森氏)とのこと。同社ではこうしたコンセプトモデルを、単に奇をてらったデザインを採用した端末として発売するのではなく、サービスやインターフェイスも含めて総合的に「ボーダフォンらしさ」をアピールし、「質の高い道具を提供」するという。

 しかし、森氏はボーダフォンらしさについて、「正直言ってこれだというものはまだ持っていない」としており、「例えば車メーカーでは、このライトの形はこのメーカーの車だというものがある。そういうものを狙いたい」と今後の課題も語った。

 サービスと端末とインターフェイスを総合的に提供したいとするボーダフォンだが、今回の発表会で、そのサービスの詳細が語られることはなかった。また、先日発表された割引サービス「ハッピータイム」などの事実上の値上げについては、「ランニングコストを下げるための判断」としており、総合的にサービスを向上させることでこれを補っていきたいという。

 また一方で、デザインコンシャスな端末は飽きられやすいという側面もある。森氏は、今回のコンセプトモデルを発売するにしても、通常の端末のように何十万台も売れることはないとの見解を示している。しかし、端末メーカー側からすれば、たくさん売れる端末を世に送り出したいという側面もある。こうしたバランスをボーダフォンがどのように舵取りしていくかが、コンセプチュアルな端末が発売されるかどうかに影響するだろう。森氏は「リスクにチャレンジしていきたい。端末発売ラッシュ時の目玉として提供していければ理想的だ」と抱負を語った。

 なお、発表された「KOTO」やその他のコンセプトモデルは、5月11日からの「ビジネスシヨウ TOKYO 2004」で展示される予定だ。



URL
  ボーダフォン
  http://www.vodafone.jp/
  プレスリリース(KOTO -V303T-)
  http://www.vodafone.jp/japanese/release_detail/20040422_01/20040422_01.html

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ボーダフォン、和とモダンを融合した携帯電話「KOTO」


(津田 啓夢)
2004/04/22 20:30

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