| ||||||||||||
トライアル開始にあたって、ブロードバンドフォーラムは都内で記者会見を開催。NTT東日本 ブロードバンドビジネス部 担当部長の園田 雅文氏が、3月末まで実施されたフィールドトライアルの結果や、そこで得られた結果を元に今後考えられる展開例などを説明した。 「パ写WARP」は、NTTサイバーソリューション研究所のモバイル電子透かし技術「サイバースカッシュ」を利用した広告サービス。電子透かしが埋め込まれた画像をカメラ付き携帯電話やパソコンに接続されたUSBカメラで撮影すると、URLを取得して、企業のキャンペーンサイトなどへ手軽にアクセスできる。カメラ付き携帯電話の場合、撮影した電子透かし付き画像を専用メールアドレスに送付する「メール添付方式」か、専用iアプリから撮影することでURLを取得できるようになっている。 埋め込まれる電子透かしは、目に見えないようにすることもできるが、「強度を上げる、言いかえれば雑音のボリュームを上げると、よりハッキリと模様が出る」（園田氏）とのことで、個々のケースにあわせて電子透かしを目に見えるようにしたり、逆に消したりすることも可能。カメラ付き端末の場合、有効画素数やマクロ撮影の性能などで認識精度が左右されるが、強度を上げることで、より幅広い端末で認識できるようになる。 フィールドトライアルでは、3カ所で実際にエンドユーザーが参加した実験が行なわれた。渋谷の「ranking ranQueen」では、人気映画のプロモーションとして店頭に設置されたパソコンやプラズマディスプレイに映し出された画像からURLを取得し、サイトにアクセスすると映画招待券などをプレゼントした。園田氏によれば、多くのユーザーに利用され、手応えを感じたという。また、同じく渋谷にある飲食店では、会員証として携帯電話上にパ写WARPの画像を表示させておき、店舗側がそれを読み取るという実験が行なわれた。
会見では、5月に封切られる映画の予告編を映し出し、予告編最後に電子透かし入りの画像を表示したり、同映画の電子透かし入り画像をプリントしたTシャツをカメラ付き端末で撮影するというデモンストレーションも披露された。 園田氏は「フィールドトライアルは技術検証の実験。これから9月末まで行なわれるマーケットトライアルは、有料サービスなど具体的なイベント・活動を行なっていく」と述べ、商用サービスのために必要な点を洗い出す場にするという狙いを説明。「パ写WARP」を普及させるために必要な電子透かし入り画像作成ツールを、既存ソフトのプラグインとして提供するのか、あるいは専用ソフトとして提供するのか、といった点やエンドユーザーへの課金方法についても検証される予定だ。 なお、マーケットトライアルに参加する企業は、第一興商、ニッポン放送、ぐるなび、日本ヘラルド映画、ソニー・ピクチャーズエンタテイメント、アテナ、ANAビジネスクリエイト、NTTアド、NTTカード・ソリューション、NTTビズリンク、NTT東日本の11社。それぞれ個別にトライアルサービスが実施される。
■ ＵＲＬ ニュースリリース（NTT東日本） http://www.ntt-east.co.jp/release/0403/040331a.html 「パ写WARP」プロモーションサイト http://p-warp.jp/ ブロードバンドフォーラム http://www.bbforum.jp/ 「サイバースカッシュ」の概要 http://squash.cyber-trial.com/ ■ 関連記事 ・ 電子透かし技術を応用したカメラ付き携帯向けの広告サービス実験 （関口 聖） 2004/03/31 18:00 | ||||||||||||
|
|