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NTT、さまざまなモバイル機器に対応した携帯型ソーラー電源

「ポケットエナジー」の試作機。手前が発電ユニット部、真ん中が本体部
 NTTは、携帯電話やPDA、デジタルカメラなどさまざまなモバイル機器に太陽光を利用して充電可能なソーラー電源を開発、NTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)と協力して、「ポケットエナジー」という名称で5月より販売を開始する。

 両社では13日、都内で記者会見を開催し、新製品の概要説明やデモンストレーションを行なった。

 今回開発された「ポケットエナジー」は、携帯電話やPDAなど数種類のモバイル機器で利用可能なソーラー電源。ソーラーパネル2枚を搭載した発電ユニット部と、蓄電機能などを備える本体部と2つで構成されている。発電ユニット部の大きさは150×91×22mmで、重さは200g。本体部の大きさは98×61×14mmで、重さは約83gとなっており、どちらも携帯可能な小型サイズにまとめられている。

 本体部に蓄積できる電力は、携帯電話のバッテリー2個分にあたる4.8Whで直射日光の下という環境では約4時間で満充電となる。さらに発電ユニット部以外にも、ACアダプタや専用のUSBケーブルでパソコンからの充電も可能。出力できる電圧は、3.8V~8.5Vとなっており、ポータブルMDプレーヤーやICレコーダー、液晶テレビ、PDA、デジタルカメラ、携帯電話といった各種モバイル機器への充電が可能。ただし、ノートパソコンは12V以上の電圧が必要となるため、利用できない。


発電ユニット部。キーボード付きPDAよりやや小さいという印象 背面には、本体部と接続するコネクタ

小型軽量の本体部 専用のUSBケーブル経由でパソコンから充電できる

本体部に蓄電された電力で、バッテリーを抜いたデジタルカメラを動かすデモも披露された さまざまなモバイル機器に対応できるという

製品概要
 これまでも携帯電話専用など個々の機器に対応したソーラー電源は存在しているが、今回の「ポケットエナジー」のように幅広い機器で利用可能なものは初めて。NTTでは「ポケットエナジー」のポイントとして、「極低電圧入力昇圧技術」と「ソフトウェア制御コンバータ」という2点をアピール。

 「極低電圧入力昇圧技術」とは、ソーラーパネルで生成されるわずかな電圧を昇圧回路を経由させることでより大きな電圧にするというもの。たとえば0.1V程度の電圧を5V程度にすることができるという。

 従来のソーラー電源では、1つのパネル内に複数の太陽電池を直列に繋ぐことで、高い電圧を得ている。しかし直列であれば、途中の太陽電池が破損したり、日陰が差したりすると蓄電できない。今回、「極低電圧入力昇圧技術」を実現したことによって、「ポケットエナジー」のソーラーパネルには太陽電池が1つだけ(単セル)搭載されており、出力できる電圧は低くなるものの、日陰が差したり、あるいは北向きの窓面といった環境でも蓄電できるという。

 一方の「ソフトウェア制御コンバータ」は、複数のモバイル機器への対応を実現した技術。本体部とモバイル機器を接続する専用ケーブルに「携帯電話用ケーブル」「デジタルカメラ用ケーブル」といった情報が含まれており、本体部に接続した時点で、どの電圧・電流を出力するか制御している。住宅などの屋根に設置するような大規模なソーラー電源には類似した制御システムが組み込まれているが、携帯できるサイズでの制御技術はこれまで存在しなかったという。機器ごとにケーブルを取り替える必要はあるものの、出力異常や過充電といった事象を防ぎ、高い安全性の実現に寄与している。

 両社では「海外旅行時や防災用品としても利便性が高い」とアピールしており、まずは自治体や企業などをメインターゲットに販売する。価格は1万円台後半になるとのことだが、ユーザーからの要望があればWebサイトなどを通じて個人ユーザーにも提供していきたい考え。また、「極低電圧入力昇圧技術」による昇圧回路モジュールの販売なども検討しているという。


極低電圧入力昇圧技術の概要 こちらはソフトウェア制御コンバータの概要


URL
  ニュースリリース(NTT)
  http://www.ntt.co.jp/news/news04/0402/040213.html
  ニュースリリース(NTT-AT)
  http://www.ntt-at.co.jp/news/2004/release06.html


(関口 聖)
2004/02/13 18:08

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