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NTT、1GBの記録が可能な切手サイズのプラスチック製メモリカード
切手サイズのインフォ・マイカ
直接手で触っても読み出し可能
NTTは、切手サイズの透明なプラスチックに、1GBのデータが記録できる読み出し専用メモリカード「インフォ・マイカ」(Info-MICA:Information-Multilayered Imprinted Card)のプロトタイプを開発した。メーカー各社と協力し、2005年にも製品化される見込み。
インフォ・マイカは、切手サイズの透明なプラスチック樹脂を積み重ねて1GBのデータが記録できるメモリカード。NTTでは、小型記録メディアの試作に合わせて専用リーダーも開発した。
この透明なメモリカードは、1層10ミクロンのプレートにデータを刻み、それを積層化することで高容量が実現されている。データを読み出す時は、短時間レーザー光線を点灯させ、CDやDVDのようにドライブを回転する必要がないため、消費電力が問題となる携帯電話やPDA、携帯ゲーム機器などでの採用が見込めるという。
また、金属部分の無い100%プラスチック樹脂で作られており、CDやDVDと同様の転写技術で低コストで大量生産が可能。量産時にはメモリカード1枚あたり100~200円程度、リーダーは数千円となる見込みだ。発表を行なったNTT 第三部門ビジネスクリエーションプロデュースチーム 担当部長の阪本 秀樹氏によれば、「半導体メモリとCDなどの中間的な存在」になるという。プラスチック素材の採用で、リサイクルも容易に行なえるとのこと。消費電力は数100mW、転送速度は1.5Mbpsとなる見込み。
専用リーダー
デモンストレーションは、専用リーダーとデータ処理装置、Windowsパソコンで行なわれた、データ処理のLSIも現在開発中
インフォ・マイカの特徴
同社はこのメモリカードで、電子辞書や、携帯型のオーディオプレーヤーなどの既存の半導体ROMの代替用途を想定するほか、紙に代わる配布メディアとして、コスト安を活かして雑誌や商品に貼り付けたり、チケットやクーポンなどでの利用を見込む。メモリカードリーダーが携帯電話に搭載されれば、携帯電話のインターネット接続と連携することも考えられるという。
さらに、ゲームや音楽、映画、電子出版などの配布メディアとしても期待が持てるとしており、「CD2枚分程度の容量なので、複数コンテンツのセット販売も可能」(阪本氏)だという。
メモリカードによるコンテンツ販売は、複製コピーによる著作権の問題がネックとなるが、NTTではインフォ・マイカのデータを偽造することは「非常に困難」としている。クレジットカードなどでも採用されているホログラムを採用し、データを刻む描画アルゴリズムも新開発のものを導入。これにより、樹脂に刻まれた微細な凹凸パターンを物理的にコピーすることは不可能に近いとのこと。
今回の技術は、データを二次元符号化し、それをもとに凹凸パターンを薄膜ホログラムに刻み込んで積層化するというもの。映画「2001年 宇宙の旅」で登場したコンピュータ「HAL」は、立体的にホログラムを記録する原理を使ったものだが、こちらは40年研究されているが未だ実現されていないという。今回の技術は、平面にホログラムを記録することで、読み取りの際の光源が抑えられるため、低消費電力が求められる携帯機器でも搭載できるとしている。
積層化された凹凸パターンにデータを記録
データは重なったまま読み出され、その後フィルタリングされる
1枚のインフォ・マイカに記録された文書、画像、音楽を同時に表示できる。積層をまたがるデータの表示も問題ない
2006年以降には10GBモデルも登場
なお、インフォ・マイカは、NTTが昨年から実施している「総合プロデュース機能」による事業化を目指す。これは、NTT研究所などが開発した事業性のある技術をNTT東西やドコモ、グループ各社、メーカーなどに積極的に働きかけ、事業を展開するもの。NTTでは、2005年にも製品化を目指しており、2006年以降には、10GB版を実現したい考えだ。さらに、基礎研究段階ではあるが、読み書き可能なメモリも研究しており、阪本氏は「CD-Rに似たインフォ・マイカ-Rのようなもの」と語った。
また、CFカードやSDカードなどの既存のフラッシュメモリとも棲み分けが可能としており、SDカードとコンパチブルなスロットを開発するなど、メーカーなどと話し合いを重ねていくとしている。発表会の後半では、子供たちが、インフォ・マイカを利用した携帯ゲームで遊ぶ場面が映像で紹介された。イメージ映像では、透明なメモリカードを直接手に触れてカードを交換していたが、阪本氏によれば「ヤスリで削ったり、意図的にキズをつけない限り、現状でも指紋がついても読み取れる」という。
インフォ・マイカで携帯ゲームを楽しむイメージ
指紋程度では読み取りに支障はないとのこと
雑誌に付いているインフォ・マイカ
リーダーを搭載した携帯電話で詳しい情報を確認
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URL
プレスリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news04/0402/040212.html
(津田 啓夢)
2004/02/12 21:10
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