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T-Engineフォーラム、無線ICタグを読み取り可能なPHSを開発

公開された「UC-Phone」
 YRPユビキタス・ネットワーキング研究所とT-Engineフォーラムは3日、都内で記者発表会を行ない、ユビキタスIDセンターが認定したucode仕様のバーコードベンダーを発表するとともに、ucodeのリーダーライター機能を搭載したPHS試験端末を披露した。

 今回公開されたPHS端末「UC-Phone」は、T-Engineフォーラム内のユビキタスIDセンターが発行する「ucode」と呼ばれるバーコード、無線ICタグ(RFID)を認識できるもの。非接触で無線ICタグを読み取る機能と、レーザーで1次元バーコードを読み取る機能が搭載され、通常のPHS端末としても機能する。ucodeから読み取った内容は、PHSデータ通信網を利用してユビキタスIDセンターのサーバー、製品情報のあるコンテンツサーバーに渡され、詳細な内容の照会を行なう。

 ただし、今回開発されたPHS端末はあくまで機能や技術のデモンストレーションが目的のもの。発表会では会場にPHS基地局や交換機、ゲートウェイサーバーが用意され、実際の利用時を想定した設備でデモが行なわれた。


リーダーライターを背面に内蔵する。無線ICタグを読み取り可能なPHSは世界初とのこと 説明する坂村氏。コンテンツサーバー側は、HTMLベースでデータの入力ができる

にんじんに付けられたICタグをUC-Phoneで読み取るデモ。2秒ほどで詳細が表示された 会場に設置されたPHS基地局(白いアンテナのユニット)と交換機。右はゲートウェイサーバー

 発表会で説明にあたった、東京大学教授で同研究所所長の坂村健氏は、「PHSを選んだのは、屋外でも構内でもコストが安いから。安いPHS設備はユビキタスコンピューティングの普及の起爆剤になり得る。既存のものはなるべく使い、いろいろなコストを下げなければ普及は難しい」とし、端末のデモを行ないながら「UC-Phone」の特徴と開発経緯を説明した。

 デモが行なわれたucodeは、従来の1次元バーコードなどとは違い個別にコードが割り振られるもの。例えば数十個、数百個という単位の弁当でも、個別に製造時刻、生産者、重量などのデータがコード化される。


バーコードを読み取る様子。1次元バーコードであればすぐにでもサービスを開始できるという ucode仕様バーコードベンダーに認定されたサトー製のucodeプリンター

 また、これにあわせて、サトー、凸版印刷の2社がucode仕様バーコードベンダーとして認定されたことが発表された。両社は各々の取引先に、割り当てられた番号範囲内のucodeを発行することができる。このサービスは来年中にもスタートする予定とのこと。両社とも本格的な普及までには10年程度の期間を見ているとのことで、ゴミの分別などICタグの廃棄処理などで課題が残るものの、研究開発への投資を積極的に行なっていくという。加えて、ucode仕様バーコードベンダーの認定待ち企業も多く、日立、ルネサステクノロジなどが近く認定されることが坂村氏より明らかにされた。



URL
  YRPユビキタスネットワーキング研究所
  http://www.ubin.jp/
  T-Engineフォーラム
  http://www.t-engine.org/


(太田 亮三)
2003/12/03 16:50

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