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VGS端末として、「V801SH」や「Nokia 7600」も資料に
(日本テレコムホールディングス プレゼンテーション資料より引用)
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ボーダフォンの持株会社である日本テレコムホールディングス(日本テレコムHD)は、2003年度中間決算を発表した。グループ全体の連結決算を見ると、売上高は9,028億円と前年同期比で2%増加したものの、固定網サービスを提供する日本テレコムの株式評価損などが響き、当期利益では1,250億円の損失を計上している。
今回発表された中間決算は、2003年4月1日~9月30日までの業績によるもの。グループ内で移動体通信事業を提供しているボーダフォンでは、売上高が7,560億円(前年同期比6.2%)、営業利益が1,223億円(前年同期比マイナス5.8%)、当期利益がマイナス698億円(前年同期比マイナス5.4%)で、増収減益という結果になった。また、有利子負債は7,981億円で、前年同期比であればマイナス4.1%と着実に減少しているが、前期の2002年度下半期からは約50億円増加している。
また、オペレーティングデータもあわせて明らかにされた。ARPU(1契約者あたりの月間平均収入)は、6,970円で、前年同期比で5.2%のマイナス。内訳を見ると、音声ARPUが5,460円(前年同期比マイナス7.8%)で、依然として減少傾向にある。一方、データARPUは1,510円で前年同期比5.6%の増加と順調に推移している。
今中間期の純増台数は628,000台で、これは国内市場シェアの21.4%相当。市場全体のユーザー数のうち、同社が占める累計市場シェアは、18.6%となっている。また、ユーザーの解約率は1.96%で、前年同期比0.02%の上昇と厳しい状況が続いている。なお、9月末時点における同社の加入台数は1,459万1,000台。そのうち、1,071万台が写メール対応機とのことだが、同社によれば11月12日時点で1,100万台を達成したという。このほか、ボーダフォンライブ!(旧J-スカイ)対応端末は、1,260万2,000台で全体の86%となっている。
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ボーダフォンの中間決算を簡易的に示した表(日本テレコムホールディングス プレゼンテーション資料より引用)
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市場シェアやARPUを示した表(日本テレコムホールディングス プレゼンテーション資料より引用)
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端末販売時の顧客獲得費用は32,000円。前年同期が36,400円で4,400円の減少となり、同社では「販売手数料の削減およびプリペイド端末の増加」をその要因として挙げている。
12月より大幅にサービス内容が拡大する同社の3Gサービス「Vodafone Global Standard」では、9月末時点で人口カバー率が95.9%。VGS端末として、新たに「V801SA」が12月1日に発売される予定だが、決算発表会の資料では「V801SH」や「Nokia 7600」の姿も紹介されている。
なお、英Vodafoneもグループ全体の中間決算を同日付で発表。日本市場については、世界初のメガピクセル端末である「J-SH53」を発売したものの、競合他社の幅広い端末ラインナップや料金プランの拡充などによってユーザー数の増加が鈍化していると分析している。
■ URL
日本テレコムホールディングス IR情報
http://www.telecom-holdings.co.jp/ir/
(関口 聖)
2003/11/18 20:07
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