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ドコモエンジニアリング北陸は、IP電話と携帯電話・PHSの相互発着信を可能にする装置「Mobile FreeRun」の試作機を開発した。発売時期や価格は未定。
「Mobile FreeRun」は、ADSL回線を利用してIP電話と携帯電話・PHS間の相互発着信を可能にする装置。基地局や交換機に接続する装置ではなく、一般家庭および小規模法人などでADSLモデムなどと共に利用するもの。
屋内に引き込まれたADSL回線をスプリッタを介して固定電話用とデータ通信用に分割し、両方の回線をMobile FreeRunに接続する。携帯電話からIP電話に発信すると、Mobile FreeRunが中継機となってIP電話に接続、逆にIP電話から携帯電話に発信する場合には、同装置が固定電話回線を選択して接続する。NTT東西のADSL回線に対応し、固定電話にはナンバーディスプレイ契約が必要となる。携帯電話から海外のIP電話にも発信可能。
なお、携帯電話からIP電話に電話をかける場合は、基地局や交換局から直接ネットワークにアクセスするのではなく、Mobile FreeRunに電話をかける形になり、屋内の同装置までの携帯電話の通話料金がかかる。
本体には、携帯発IP電話およびIP電話発携帯用の認証用電話番号を100件登録可能で、本体の「転送」ボタンで、IP電話に着信した呼び出しを携帯電話に転送することも可能。大きさは257×182×38mm(幅×奥行×高、突起部含まず)。
従来から携帯・固定電話間の相互接続は可能だったが、これまでIP電話から固定・携帯電話網への接続は一部事業者を除いて対応しておらず、ハードルが高いものだった。しかし、NTT東西は10月23日より固定発IP電話着の通話サービスを開始すると発表しており、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)が運営するインターネット接続サービスOCNでも、同社のADSLサービスにIP電話「OCN.Phone」を11月から標準装備するとしている。
今後IP電話の普及が見込まれるIP電話だが、ドコモエンジニアリング北陸では、NTT東西やOCNなどによるIP電話の普及動向を見てMobile FreeRunの発売時期を決定するとしている。
■ URL
Mobile FreeRunの概要
http://docomoeng-hokuriku.co.jp/product/mobfrun_etc/mfreetop.html
ドコモエンジニアリング北陸
http://docomoeng-hokuriku.co.jp/
NTT東西、固定電話からIP電話への通話サービスを10月23日より開始(Broadband Watch)
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/2879.html
OCN、ADSL接続サービスで「OCN.Phone」を標準装備し値下げを実施(Broadband Watch)
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/2717.html
(津田 啓夢)
2003/10/21 14:12
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