| ||||||||
今回発表された「ワンプッシュ」は、デジタルテレビと携帯電話間で赤外線通信を行ない、放映中の番組やCMに関連したWebサイトへ手軽にアクセスできるようにするというもの。日本の地上デジタル放送では、これまでのアナログ放送同様に映像・音声を送信するだけではなく、ある程度のデータ放送も可能となっている。「ワンプッシュ」では、対応する番組が放映されている間、画面の隅にデジタル放送用のコンテンツ言語「BML（Broadcasting Markup Language）」による小さなマークが表示される。このマークが表示されている時に、携帯電話上のJavaアプリケーションを起動した状態でボタンを1つ押すと、赤外線通信で指示を受け取ったデジタルテレビからインターネット経由でサーバーへ通知され、URLが記されたメールが届けられる。 「ワンプッシュ」を利用する携帯電話1台1台には、固有のIDが付加される。このため、自宅のテレビだけではなく、たとえば外出先などデジタルテレビがあればどこでも「ワンプッシュ」経由で情報取得が可能になるという。また、ユーザーの居住地域や性別、年齢層などの個人情報との連携も可能なため、キー局だけではなく、ローカル局の番組やCMにも地域の特性を活かすという付加価値を生み出せるようになり、新作映画のCMでは最寄の映画館情報を配信するなど、一方通行に終始している既存番組から大きな変化も期待できるという。 ただし、実現にあたっては、3社だけではなく放送局やスポンサーとなるさまざまな企業の協力が必要となり、たとえば個人情報の管理は新会社が作られるのかどうか、といった点も含めて、今後交渉が続けられるとのこと。 「ワンプッシュ」発表にあたり、3社では6日、都内で記者会見を開催。サイバード 代表取締役社長 堀 主知 ロバート氏は「携帯電話は、さまざまなメディアを繋ぐ“メディア オブ メディア”になっていく。今回の“ワンプッシュ”は、その実現の一歩」と自信を見せた。またIMAGICA 代表取締役社長の長瀬 文男氏は「数年前、インターネットが普及し始めた頃、テレビが無くなるのではないかという声があった。それに対してとある放送局のトップは、テレビこそポータルと主張していた。当時は首をかしげていたが、今回の新技術の登場によって、テレビがポータルになるという考えに納得している」と述べた。 3社では、地上デジタル放送の開始に先立ち、同様のサービスを体験してもらうとの目的で、名古屋テレビの番組と連動したJavaアプリケーション「ワンプッシュ アプリ」の提供を開始した。放映時にアプリを起動し、その時間帯の番組コーナーを選択すると、番組とリアルタイムに連動したサイトが表示され、さまざまな情報が手軽に入手できるようになっている。
■ ＵＲＬ サイバード http://www.cybird.co.jp/ IMAGICA http://www.imagica.com/ IMAGICAディーシー21 http://www.imagica.com/dc21/ （関口 聖） 2003/10/06 14:37 | ||||||||
|
|