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IP電話事業者と携帯電話事業者の接続交渉が明らかに

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、IP電話から携帯電話への通話サービスについて、携帯電話事業者と交渉を進めていることを明らかにした。

 従来までIP電話から携帯電話への通話については、主にどちらの事業者が通話料金を設定すべきかという問題があったために、IP電話から携帯電話への通話サービスは提供されていなかった。これに対して総務省は「料金設定の在り方に関する研究会」の意見を踏まえて、IP電話事業者側が料金設定すべきとの方針を策定している。

 総務省の策定した方針とは、あくまで両事業者の協議が順調に進まない場合、申請があればこの方針に基づいた裁定を行なうというもの。実際にサービスが提供されるためには、IP電話事業者と携帯電話事業者の協議が必要になる。

 NTT ComではIP電話発携帯電話着の通話サービスについて、すでに複数の携帯電話事業者と交渉を進めているという。ただし料金や提供時期の詳細などは現在のところ未定だとした。

 携帯電話事業者の最大手となるNTTドコモでは、「事業者名は出せないが、すでに複数のIP電話事業者と交渉を行なっている」とコメント。NTT Com以外のIP電話事業者とも交渉を進めていることを明らかにした。さらに携帯電話からIP電話への通話についても合わせて検討を進めているという。

 また、auを運営するKDDIもNTT Comとの交渉を認め、同社自身が運営するIP電話サービスとauとの接続についても検討を進めているとした。ただしNTTドコモ、KDDIのどちらも具体的な提供時期や料金などは未定だという。また、J-フォンでは「(IP電話との接続は)各事業者ごと個別要件であるため、現在明らかにできることは何もない」とコメントしている。

 なお、フュージョン・コミュニケーションズやケイ・オプティコム、ソフトバンクBBなどの事業者は、海外の中継事業者を介するといった方法を採用することで、携帯電話からIP電話への発信サービスをすでに提供している。



URL
  NTTコミュニケーションズ
  http://www.ntt.com/
  NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/
  KDDI
  http://www.kddi.com/
  総務省、IP電話発携帯電話着の料金設定権に関する方針を策定(Broadband Watch)
  http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/1912.html


(甲斐祐樹)
2003/09/10 18:06

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