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【ドコモ定例記者会見】「上期は順調だが下期は厳しい」

 NTTドコモの立川敬二社長は9月4日、定例記者会見を行ない、FOMAの契約数が順調に伸びていることなどを示し、「今年度の目標値は十分達成可能」などとコメントした。


通期の純増数は前年比の8割

立川氏

NTTドコモ
立川社長
 立川氏は、「今年8月までの推移を見ると、我々の予想以上に順調に推移しており、純増数も前年並みとなっている。この背景には、各社が競っていい端末を出したことがあげられる。当社も100万画素を超えるカメラを搭載した端末や、FOMAが順調に伸びている。プリペイド方式を採用したところもあるが、それもうまくいっているようだ」とした。

 しかし、「この勢いが年度末まで続くとは思っていない。通期では純増数は前年比8割程度になると見ており、下期は厳しくなるだろう。12月のクリスマス商戦、3月の期末商戦で各社ががんばるだろうが、市況がどうなるかはそれ次第だといえる」と今後の行方については、厳しい見方を示した。

 だが、FOMAに関しては、「8月末で77万から80万加入となっており、今年度の計画は十分達成できる。映像通信を活性化するためにPDCで採用しているゆうゆうコールをFOMAにまで拡大して、テレビ電話の利用や、映像通信の利用を広げたい」と強気の姿勢を見せた。

 なお、505iシリーズについても、「発売後、順調に推移しており、これまでに270万台を販売した」という。


「災害発生時には冷静な判断を」

 同社では、9月に入ってから、いくつかの新サーピスを開始しており、立川氏はこれについても言及した。

 2日に発表した2カ月間の料金繰り越しが可能なサービスについては、「料金プランと使用金額のミスマッチが多いというデータが出てきた。支払った料金については、なるべく使ってもらった方がいい。他社は1カ月の繰り越しだが、料金明細が手元にくるタイミングを見ると、わずかに残された期間に慌てて使わなくてはならない。ゆっくり使ってもらうために2カ月間とした。これによって、料金プランと使用金額のミスマッチを減らしてもらいたい」という。

 また、災害時のサービスを新たに用意したことについては、「今年は関東大震災80周年にあたり、当社としても通信の分野で何かできないかを考えた。先頃の宮城県沖地震でも混乱があったが、通信インフラの信頼性、安全性とともに、災害時に連絡をとる手段が必要だ。これまでにも災害時の伝言サービスを行なってきたが、iモードについても災害時の伝言が行なえるような仕組みを来年1月からスタートしたい。また、音声とパケットを別々に制御することで、音声がつながらなくても、メールならばつながるといった仕組みも来年4月には用意したい」と話した。

 また、立川氏は「米国では災害時には、被災地の中から通信を行ない、外からはかけないということが学校教育などを通じて徹底されている。阪神淡路大震災の時にも被災地の中にいた人は約50万人だが、そこに対して、外からの1億人が連絡をしたものだから、繋がらなくなった。被災地の外の人は中からの連絡を待つようにしていただきたい。また、伝言サービスを利用すれば、東京のセンターにアクセスすれば安否を確認できるということになり、回線需要が被災地に集中するということもなくなる。このあたりを冷静に判断していただきたい」と、ユーザーへの提言も行なった。


障害者向けのサービスを拡充

 一方、障害者向けのサービスとして、9月から障害者向けの基本料金の50%割引を用意したが、募集を事前に開始していたことから、すでに8万人が申し込んでいるという。

 また、「料金の割引だけでなく、携帯電話を有効に使っていただくことも考えており、ユニバーサルデザインを採用した端末を製品化する。目の不自由な人には音声での読み上げ機能を搭載したり、耳の不自由な人にはメールを利用できるようにし、さらに文字を大きく表示するといった機能を追加する。将来的には、指輪みたいなものを指にはめて、それを動かすだけで文字が入力できたり、唇を動かさずに筋肉の動きだけで言葉を認識したり、脳波から発する磁力を把握して通信に代用したりといった実用化に向けた基礎研究も行なっている」ことを明らかにした。

 さらに、ドコモショップでもバリアフリーを徹底し、耳の不自由な人にも、手話で対応できるようにショップと販売店をFOMAでつないで、FOMAの映像を通じて対応できるといった仕組みも用意するという。

 一方、10月から社名がボーダフォンに変更するJ-フォンについては、「名称変更を前に、すでにボーダフォンが支配権をもっており、名称変更という点だけでのインパクトはない。問題は、名称変更とともに何を発表するかだ。まだ具体的な話は聞こえてこないが、(新社長の)アルン・サリン氏も来るようなので、そこで何が発表されるかに期待したい」と語った。



URL
  NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/

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(大河原克行)
2003/09/04 17:02

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