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ドコモ、FOMA向け国際ローミングサービス「WORLD WING」

国際推進部 国際サービス担当部長
時田 隆氏
 NTTドコモは、FOMA向け国際ローミングサービス「WORLD WING」を6月1日から開始する。別途通話料が必要となるが、申込手数料や月額基本料は無料となっている。申し込みはドコモショップや同社のWebサイト、フリーダイヤルによる電話窓口で受け付ける。

 今回発表された「WORLD WING」は、FOMA端末で使用されている緑色のFOMAカードを、同サービスに対応する国・地域のGSM端末などに挿入して、日本国内で契約している電話番号で通話ができるという国際ローミングサービス。データのローミングサービスについては「準備ができ次第開始する」という。なお、青色のFOMAカードを使用しているユーザーは、ドコモショップなどであらかじめ交換する必要がある。ドコモによれば「交換には無料で応じる」とのこと。

 利用できるのは当初53の国や地域。主なところでは、北米のアメリカ(AT&T Wireless Serviceなど)や、カナダ(Rogers Wireless Communicationsなど)、ヨーロッパではイギリス(Orange Personal Communications Service)や、オランダ(KPN Mobile The Netherlands B.V.)、フランス(Bouygues Telecom)など、アジアでは中国(China Mobile Communicationsなど)や、台湾(KG Telecommunications)、韓国(SK Telecom)などとなっている。現在準備を進めている国や地域を含めれば73のエリアで使用できるようになるという。

 なお、韓国で国際ローミングサービスを利用する場合は、SK TelecomからレンタルされるcdmaOne対応端末を利用することになる。

 発信の場合の通話料は、ローミングエリア内への発信、日本への発信、その他の国への発信の3区分に、着信料は、着信(事業者によっては不要な場合もある)と転送の2区分に分けられている。ちなみにアメリカで利用する場合は、アメリカ国内に発信した場合が1分125円、日本に対しては1分140円、第3国に対しては1分265円となっており、着信については着信料が1分125円、転送料が1分50円となっている。

 同社では、「いずれはW-CDMA同士のローミングサービスも開始したい」としており、今回のサービスをきっかけに、W-CDMA方式で第3世代サービスの主導権を握りたいとする意欲をあらためてみせた。ただし、「CDMA2000 1xとのローミングは考えていない」という。


「W」の文字には6つの点が打たれており、5大陸と日本を示しているという
サービス概要

利用料金など
端末は当面レンタルのみ。一般的なGSM端末なら利用できるという

 ドコモでは国際ローミング用に、モトローラ製端末「V66」のレンタルサービスも開始する。レンタル料金は、iモードもしくは同社Webサイトから予約した場合は1日400円、電話で予約した場合は1日500円となっている。申し込みはiモードや同社のWebサイト、フリーダイヤルによる電話窓口で受け付ける。iモードサイトへのアクセスは公式メニューの「DoCoMoメニュー」から。

 「Motorola V66」は、900/1800/1900MHzの周波数に対応したモトローラ製GSM対応トライバンド端末。連続通話時間は約180分、連続待受時間が約120時間となっている。大きさは44×84×21mm(折りたたみ時)で、重さは約79g。本体に付いている赤いベゼルの下にSIMカードスロットが装備されている。カラーはパールホワイトのみ。

 同社では、「当面レンタルのみの取扱で、販売する予定はない。一般的なGSM端末であれば、現地で購入した端末でも利用できる」としている。

 なお、ドコモではPDC向けの国際ローミングサービス「WORLD WALKER」のサービスに「WORLD WALKER(プラス)」を追加する。こちらも6月1日から開始する。基本使用料が日額700円、もしくは月額15,000円。申し込みはiモードや同社のWebサイト、フリーダイヤルによる電話窓口で受け付ける。iモードサイトへのアクセスは公式メニューの「DoCoMoメニュー」から。

 「WORLD WALKER(プラス)」は、従来北米向け・GSM圏向け・韓国向けとそれぞれの端末を別々にレンタルしていたものを1台の端末で利用できるようにするというPDC向け国際ローミングサービス。レンタルされる端末は「WORLD WING」向け同様に「V66」となる。ただし、こちらではSIMカードスロットが搭載されておらず、ベゼルも青いものに変更されている。

 通話料は「WORLD WING」と比べると若干高くなっているが、従来のサービスに比べると割安になっているという。


Motorola V66
赤いベゼルの左の端末が「WORLD WING」用
開いてい見ると違いはほとんどわからない

赤いベゼルを取り外して、FOMAカードを挿入。緑色のFOMAカードを差し込む
端末自体は非常にコンパクト

PDA向け「WORLD WALKER」にも新サービスが追加された
サービス概要

従来のサービスよりも割安になっている
通話料


URL
  ニュースリリース(WORLD WINGについて)
  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/03/whatnew0519a.html
  ニュースリリース(WORLD Walker(プラス)について)
  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/03/whatnew0519b.html


(鷹木 創)
2003/05/19 19:07

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