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ドコモ、腕時計型PHS「WRISTOMO」を開発

WRISTOMO

MMターミナル開発部担当課長の入鹿山剛堂氏
 NTTドコモは、腕時計型のPHS端末「WRISTOMO(リストモ)」を開発したと発表した。発売日は未定だが、早ければ4月以降に専用のWebサイトのみで受け付けるという。価格も未定だが、5万円以下になる見込み。

 WRISTOMOは、メールやWebブラウジングがサポートされたセイコーインスツルメンツ製の腕時計型PHS端末。通常は腕時計の形をしているが、ディスプレイの上下にあるリストバンド開閉ボタンを押すことでハンドセット状態に変形し、通話できるようになっている。

 同社によれば「腕時計型端末自体は、すでにコンセプトモデルなどで実現されているが、いずれもスピーカーやイヤホンを使用していたため、実際の通話などについて課題があった。WRISTOMOでは変形機構を採用したことで、自然なスタイルでの通話が可能になった」という。なお、PHSが人体に密着した状態でのPHS・人体双方への悪影響はないとしている。

 WRISTOMOでは、「mopera」を利用してブラウザホンのコンテンツや、iモードの一般サイトをブラウジングできるほか、最大全角3,000文字が送受信できるパルディオEメールもサポート。PHS位置情報を利用した「位置情報コンテンツ」も利用できる。

 背面にはケーブル接続用のポートが用意され、専用のシンクロケーブルを利用することで、パソコン上のOutlookデータとWRISTOMOのデータを同期させることができる。ただし、同製品を接続したパソコンでデータ通信やWebブラウジングをすることはできない。

 ハンドセットの状態での大きさは171.5×40.4×18.5mm、重さは113g。リチウムポリマーバッテリーを搭載し、連続通話時間は約120分、連続待受時間は約200時間。日常生活防水(3気圧防水)にも対応している。カラーはガンメタリックのみ。

 同社MMターミナル開発部担当課長の入鹿山剛堂氏は、開発のきっかけについて「映画などで腕時計型電話端末に憧れた私たちの世代と、若い開発者世代の気持ちが重なった」と語った。開発期間は1年半。同氏は「腕時計型ならではの小型化や防水・変形機構が大変だった」と苦労を滲ませた。

 同氏は、PDCやFOMAではなくPHSで開発したことについても言及し、「PHSは消費電力、小型化などに優れており、腕時計型端末に技術的な相性が良かった」とし、当面PDCやFOMAでは開発しないことを示唆した。


液晶画面上下にリリーススイッチを配置 リリーススイッチを押して、ハンドセットに変形

変形後、下部にファンクションスイッチ 腕側にスピーカやマイクなどがあるため、通話時は液晶部が外側になる


URL
  ニュースリリース
  http://www.nttdocomo.co.jp/new/contents/03/whatnew0326.html
  WRISTOMO情報サイト
  http://www.wristomo.com/


(湯野 康隆, 鷹木 創)
2003/03/26 15:29

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